中学校の教科書・教材|知が啓く。教科書の啓林館
理科

生徒が主体的に問題を解決し,論理的に説明できる力をつけるための取り組み

淡路市立津名中学校 廣瀬 雅之

1. はじめに

淡路市では平成24年度からiPadを用いた授業に取り組んでいます。平成24年度はICT教育に意欲的な5名の教師に教師用1台と生徒用10台を配布し,授業実践と研修を行う「フロンティアプロジェクト」を立ち上げました。淡路市の場合,学校単位にiPadを配布するのではなく,「先生(以下研修員)」に配布した点が他の自治体とは異なる点だと思います。
平成26年度からはフロンティアプロジェクトから「タブレット活用教育推進事業」に名称を変更し,フロンティアプロジェクトの継承と発展を目指した事業として位置づけ,ICT環境の充実と研修員制度の確立を進めました。研修員制度では5年間ですべての教員が研修員になることを目指し,順次研修員が増える中で3つの部会(小学校授業実践部会・中学校教科専門部会・特別支援部会)と先進的実践部会の4つのグループに分け,年間50回を超える少人数での教員研修を重ねました。
平成28年度には小中各1校を実証校として1人1台体制の先行実施を行い,平成29年度から市内すべての小学4年生から6年生で,平成30年度から市内すべての中学校で1人1台体制がスタートしました。
令和元年度からは「学びイノベーション事業」として環境整備の継続と充実を図るとともに,主体的・対話的で深い学びをテーマに実践と研究を進めています。各学校にはiPad以外に,各教室にプロジェクターやApple TV,ルーターが設置されており,いつでも校内でICT教育ができる環境が整っています。
今回は,「学びイノベーション事業」での私の実践について紹介させていただきます。

2. 取り組みの例

(1)天気予報のアフレコに挑戦してみよう


休み時間のようす
オープンスペースで議論しています

授業中のようす

(2)磁石の力を考えよう

(3)毎時間のふり返り

授業の残り5分を授業のふり返りとして設定しました。授業で学んだことを自分の言葉や図を使ってまとめることを毎時間行いました。


生徒のまとめ

3. おわりに

実践の前後で実施したアンケートの一部を紹介します。

1年間を通して「主体的・対話的で深い学び」をテーマに実践と研究を重ねました。仲間で協力し合って課題を解決するためには授業デザインが大切であることを痛感しましたが,休み時間も課題解決に向けて他の班と交流している姿を見ることもできました。また,対話するためには自分の意見をもち,相手に伝わりやすい言葉を選ぶことも大切です。その点ではテキストや写真とともに音声を録音して毎時間提出することのできるタブレットの活用は有意であったと考えます。今後も言語活動の充実を図って,主体的・対話的で深い学びを追求していきたいと考えています。