私は初めて低学年担任となり,初めて生活科の授業を行った。本単元をするにあたり,恥ずかしながら私は最初お手伝いをさせる単元だと思っていた。しかし,教材研究を進めていくうちに,児童が家族の一員としてよりよい生活をしようとすることが大切だということがわかった。お手伝いのように大人が「〇〇をしてみよう」と提示するのではなく,児童の思いや願いを大切にし,学習を進めていくことが大切だと考えた。児童の「やってみよう」という意欲を引き出し持続させる工夫をして,単元の学習が終わっても家庭で自分の役割を果たそうとする児童の育成を目指し,本実践を行った。
(1)単元名
「じぶんで チャレンジ 大さくせん」
(2)単元目標
家庭生活に関わる活動を通して,(活動)
家庭における家の人のことや自分でできることなどについて考え,(思考力,判断力,表現力等の基礎)
家庭での生活は互いに支え合っていることがわかり,(知識及び技能の基礎)
自分の役割を積極的に果たしたり,規則正しく健康に気をつけて生活したりすることができるようにする。(学びに向かう力,人間性等)
(3)評価規準
| 知識・技能 | 思考・判断・表現 | 主体的に学習に取り組む態度 |
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(1)課題設定の工夫
課題設定の前に,家庭生活を振り返り,自分でできていることや手伝ってもらっていること,自分でしていないことをYチャートにまとめ,クラスで共有する。共有することで,自分でしていないことを友達が自分でやっていることに気づき,「友達のように○○をやりたい」と意欲的に自分で取り組む内容を決めることができるようにする。
(2)動画視聴と具体物の使用
実践を共有する際は,友達の取組を具体的に想像することができるように,実践している動画を視聴したり,具体物を使用しながら説明したりできるようにする。プライバシー保護の観点から,単元の学習前に学級通信で保護者に学習内容を伝え,動画の撮影の可否を尋ねる文書を配付しておき,了承を得た家庭には,取り組んでいる様子を動画で撮影してもらうようにする。
(3)グループ編成の工夫
うまくいった友達のやり方を自分の実践に生かそうという意欲がもてるように,1回目の取組の後は,同じことに取り組んだグループで紹介する活動を行う。2回目の取組の後は,取り組んだことが違う児童同士でグループを組み,取り組んだことを紹介したことで,まだ自分がしていないことにも取り組んでみたいという意欲を高める。
「じぶんで チャレンジ 大さくせん」 全10時間+国語+家庭での実践
(1)単元の計画
| 課題等 | 次 | 時 | 主な学習活動 | 評価する内容と方法 |
|---|---|---|---|---|
| 家庭で自分ができることを考えて取り組もう。 | 一 | 3 |
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【知】①発言,振り返り | |||
| 二 | 3 |
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【思】①ワークシート | |
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【主】①発言,振り返り | |||
| 三 | 4 |
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【思】②発言,ワークシート 【知】②発言,ワークシート 【主】②ワークシート,振り返り |
(2)本時の展開
本時の目標
友達と挑戦を紹介する活動を通して,もっと上手にするためのこつに気付き,自分の挑戦を見直し,次の挑戦への意欲を高める。
| 時間 | 学習活動 | 〇主な発問・指示 ・予想される子どもの反応 |
○指導上の留意点 | 準備物と評価![]() |
|---|---|---|---|---|
| 10 | 1 自分の挑戦を振り返る。 |
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じょうずにできるための「こつ」を見つけよう。 |
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| 10 | 2 同じことに挑戦した人でグループを組み,挑戦したことを伝え合う。 |
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| 15 | 3 話し合ったことを全体で共有する。 |
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児童が取り組んでいる動画や写真 |
| 10 | 4 本時の振り返りをして,次の活動の計画を立てる。 |
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ワークシート |
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【こだわりたい言葉】
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【主】① 自分の取り組みを見直しながら,繰り返し挑戦しようとしている。 |
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