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理科

実感を伴い,児童が主体的に取り組む理科学習
~第6学年「月と太陽」を研究単元にして~

6年 岡山県新見市小学校理科部会 

1.はじめに

新見市小学校理科部会では,単元を通して児童が主体的に理科学習に取り組めるよう,「ストーリーのある単元構成」を大切にし,実践研究を重ねてきた。これは,児童が,学習に取り組む中で「なぜだろう?」と疑問をもち,「次はどうなるんだろう」「もっとやってみたいな」と追究意欲を高め主体的に理科学習に取り組んでいる姿をめざしている。そのために,単元の導入部分の仕掛けや,そこからの展開を工夫し,児童が主体的に取り組む理科学習となるよう研究を進めてきた。このことは,「対話的・主体的で深い学び」の実現にも迫る,これからの理科教育についてのあり方を提案していくことができるものであると考えた。また,教師から,「天体を取り扱った単元は実感を伴った理解をさせることが難しい。」とよく聞く。本部会の役割として,誰でも手順を踏まえながら,実感を伴った理解ができる「天体を取り扱った単元」の研究開発が急務であると考えた。

2.研究のポイント

研究テーマを具現化するポイントとして,次の点を研究開発した。

3.指導案

(令和元年9月20日(金)の実践の反省を加筆した修正指導案,ワークシート等) 資料5

授業の様子1

4.成果

○第1次,授業の導入で,月の観察に双眼鏡などを使用させたことで,児童の月に対する興味関心が高まった。本時の感想発表の時にも,「双眼鏡を使って月を観察することができて良かった。」という発表があった。

○観察用ワークシートを使用したことで

○児童が観察している月の写真を見せることで

○第2次の終わりに,「月に当たる太陽の光の当たり方はいつも同じ」ということが,しっかりと押さえられていた。このことが,本時の学習のまとめにつながっている児童も数名いた。

○モデル実験と記録用ワークシートにより,主体的に実験と観察,記録が進められていた。

○モデル実験の記録用ワークシートにより,約半数の児童は自分達で「月の位置が変わるから月の形(見え方)が変わる」ことに気づくことができていた。

○1つの光源から8方向に分かれて実験・観察をさせたことで,何度も実験・観察し,結果を修正して,正しい結果を導くことができていた。

○月の模型としてスポンジボールは表面がざらざらしているものを使用することで,観察時,月の影の部分がとらえやすかった。

授業の様子2
授業の様子3
授業の様子4

5.まとめ

今回の授業研究を通して,研究テーマ「実感を伴い,児童が主体的に取り組む理科学習」に大きく迫ることができた。
一方,月と地球,太陽の位置関係をイメージさせながら,問題解決を図っていくことは,まだまだ研究の余地があるように思われる。今後は,今回の研究をもとに修正を加えた授業を新見市内の多くの小学校で実践し,更に児童の理解が深まっていく授業をめざした授業づくりを行いたい。また,今回の授業実践の中では,児童が月の形(見え方)について,実験観察によって得られた結果から,結論を導き出そうと熱心に議論を展開する姿が見られた。このことは,「対話的・主体的で深い学び」に迫る活動であったことを付記して,今回の研究のまとめとする。