中学校の教科書・教材|知が啓く。教科書の啓林館
理科

「自由研究に取り組もう」

大阪府A教諭

1.はじめに

夏休みの課題として取り組まれている「自由研究」。研究物や工作物など様々な形態があります。取り組み方は多種多様ですが,やはり「研究」としてじっくり行わせたいものです。日頃の授業に活かし生徒の興味や意欲を高め,さらに表現力や文章力を向上させるためにも,一定のマニュアルのもとに指導を行うことに効果があると思います。

2.日頃の授業を通して行いたいこと

※理科室での実験,観察のようす

← 顕微鏡を
   使った観察
← 液体窒素を
   使った状態
   変化の実験
↑ 空き缶がつぶれる
   空気圧の実験

3.日常生活での疑問

日頃の生活や授業の中で不思議に思ったことや疑問,当たり前に考えていた事象,身近な現象への興味・関心。

⇒ 自由研究のテーマとして取り組ませる。

4.自由研究の取り組みの流れ

5.自由研究の各項目の説明と様式例 (様式例は最後に記載してあります)

① テーマの選び方・決め方

⇒ テレビ番組や本,インターネットなどから情報を得て,テーマを決めている生徒が多いです。また,3年間を通して同じテーマで取り組む生徒もいます。

② 目的の決め方

⇒ 目的の決め方が生徒にとっては難しいので,担当教師と相談したり,実験を進めながら目的を細かくしたり,内容を変化させたりすることもあります。できるだけ明確にすることが,実験等を進めやすくなります。

③ 実験方法・結果

⇒ 最近はデジタルカメラやパソコン等が普及しており,それらを使って取り組む生徒も多いです。しかし,スケッチや表,グラフ作成,ノートにメモすることなど,地道な作業を行う方が生徒にとって良い経験になります。

④ 考察

⇒ 考察がきちんと書けたか否かによって,自由研究の完成度は大きく変わります。
考察を結果と同じと考えている生徒も多く,実験から分かった結果だけを書いている場合が非常に多いです。やはり,結果からどういうことが言えるのかということを,時間をかけて考えさせたほうが良い研究結果につながります。

⑤ まとめ

⇒ 長い文章ではなく,簡潔に書いたほうがいいです。

⑥ 反省・感想・発展

6.日常へのフィードバック

自由研究を取り組むうえで,以下のようなことに留意し指導する。

⇒ 以上のことを日々の授業にも活かす。

⇒ 様々な面でプラスになると生徒は感じています。また,学年が上がるにつれて取り組む姿勢や実験の進め方,まとめ方などがとても上手になっています。

7.課題

8.最後に

現在,理科離れが進んでいると言われていますが,実際に生徒と共に自由研究を行ってみると,実に良く興味や関心を持って取り組んでいることが分かります。理科(実験や観察,理論等)に触れる機会が減っているのであり,授業や課題などの中で,その機会を教師側がしっかりとつくることができれば,その改善の1つになると思います。

「自由研究」という機会を通して,生徒に理科に対する楽しさや面白さ,また興味や関心を持ち続けさせることが大きな使命だと思います。

自由研究の「テーマ」
動機 ・・・ テーマを選んだ理由を書く
目的 ・・・ 具体的に項目別にする
実験方法 ・・・ 実験の仕方と装置の工夫や実験の条件なども記す
結果 ・・・ 表やグラフを用いる
考察 ・・・ 結果から考えられることを文章で書く
まとめ ・・・ 目的別に箇条書きにする
反省・感想・発展

「自由研究」の様式例