教育改革のとりくみ 目次

学ぶ意欲を高め,自ら課題を追究する子どもの育成をめざして
〜国語・算数の学習を中心とした指導方法の工夫〜

愛知県 津島市立東小学校

1.はじめに

 本校は,平成17年度から3年間,文部科学省と愛知県教育委員会より「確かな学力育成のための実践研究事業」研究推進校の委嘱を受け,子どもたちに「確かな学力」を身に付けさせるための実践研究を進めてきた。

 本校では「確かな学力」を,知識や技能に加え,自ら学ぶ意欲や課題を追究する力ととらえた。「確かな学力」を身に付けさせるには,思考力,判断力,表現力,そして筋道を立てて考え,よりよく課題を解決する能力を向上させることが大切であり,課題を解決するためには,課題の意味を正しく理解し,多様な考え方を見つけ出し,意見を出し合い,伝え合う過程が必要である。この過程を重視できる教科として国語と算数を取り上げ,論理的思考を大きな柱として位置づけ,研究を進めることとした。

 自分たちの考えを認めてもらいながら,課題を解決することにより,「学ぶ喜び」を味わい,それが解決への意欲,さらに新たな課題の追究につながると考えた。

確かな学力
知識・技能
自ら学ぶ意欲
課題を追究する力
思考力
判断力
表現力
筋道を立てて考える力
課題を解決する力


2.研究の方向

 国語部会として,「書くこと」のねらいを「気持ち」から「考え」へ方向転換を図り,「自分の考えを正しく相手に伝える」力を身に付けるための指導方法の工夫を研究した。説明文教材を読むことで理解した論理的な文章構成を「書くこと」や「話すこと」に応用させた。

 算数部会として,児童の理解や習熟の状況等に応じ,個別指導やグループ別指導,TT指導など様々な指導方法や指導体制の工夫改善を進めてきた。また,一単位時間の授業の過程を大切にし,<○付け法><復唱法>を効果的に取り入れて教師の授業力を高めてきた。


3.めざす子ども像と研究仮説

めざす子ども像

課題や情報を正確に理解できる子
   
論理的に考え,表現することができる子
研究仮説

 論理的に考える段階を重視した学習過程を工夫し,個に応じた指導を展開すれば,児童一人一人のよさや可能性を伸ばし,確かな学力を身に付けることができる。


4.研究の方法

 課題や情報を正確にとらえ,論理的に考え,発信できる児童を育成するために,国語・算数のどちらにも共通する3つの柱立てを考え,次のような研究方法の手だてを考え,実践していくこととした。また「東っ子タイム」として,国語・算数の基礎・基本の補充学習の時間を設定した。

研究の柱立て
 
国語
算数
※クリックすると詳しい内容を見ることが出来ます。
学習段階の工夫
指導方法の工夫
評価基準の明確化
東っ子タイム

月曜 火曜日
(国語)
水曜日
(国語)
木曜日
(算数)
金曜日
(算数)
朝礼
《リライト教材》
音読・視写・聴写
キーワード
読み聞かせ
(教師・ボランティア)
読書
計算トレーニング
「どの子もできる
10分間プリント」
計算トレーニング
「どの子もできる
10分間プリント」


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