1年
『できるようになったよ』         
川崎市立平間小学校
赤堀 照代

1.単元の目標

 ・家庭での生活に関心をもち,家族のよさに気づくことができる。

 ・家族の一員として,自分のできることを進んで行おうとする。

2.単元について

  (1)  子どもの姿

 入学して10か月。多くの教職員や上級生にお世話になりながら,たくましくなってきた子どもたちである。係活動や当番活動も楽しそうに一生懸命行っている。しかし,学校では何でもやりたがる子どもたちも,家庭では,家族に甘えて過ごしていることが多い。

 家庭で自分のしごとを決めている児童は,約50%程である。学習用具の整理整頓なども家族任せの児童が多い。生活経験が不足していると思われる。

  (2)  単元設定の理由

 家庭は,子どもたちにとって生活の場であり,自分の生活を支えてくれるところである。しかし,子どもたちが家族や家庭生活について振り返る機会は少なく,家族の一人一人が家庭生活を支える仕事をしていることや,自分がしなければならないことがあることに気づかずに生活していることが多い。

 そこで,本単元では日常生活の中で家族の温もりを感じ,家族を大切に思う気持ちを大切にしたい。そのために,自分にできることはないか家族が喜ぶことはないか考え,実行することで,改めて家族のよさを感じてほしい。

  (3)  実践にあたって

 子どもたち一人一人の家族構成や家庭生活の様子が異なるため,それぞれの違いやよさを認めるように配慮した。また,活動の中心が家庭になるため,家庭の理解と協力を得て,家庭と連携を図りながら,学習を進めたい。


3.活動の流れ

≪第1次≫ たのしかったよ(3時間)

 うちのお父さん,こままわし上手だよ

 うちのお母さんのスープ,おいしいよ

 家族のじまん大会をしよう


≪第2次≫ やってみたいな(4時間)

どんな仕事があるかしらべてみたよ 友だちに教えてあげよう


≪第3次≫ できるようになったよ(2時間)

いえでやってみたよ 上手になったでしょ。

≪第4次≫ みんなだいすき(3時間)

 お母さんからてがみをもらったよ

 家族が喜ぶことをもっとやりたいな


3.実践を終えて

 家族の自慢大会では,得意げにうれしそうに発表していたのが印象的だった。
友だちの家族のことを聞いて,改めて驚いたり,感心したりしていた。
家族のふれあいをきっかけにしたことで,楽しそうに学習に取り組むことができた。

 友だちに教えたい仕事を実際にやって見せたり,写真や絵の資料を説明することで,一人一人が責任をもって友だちとかかわった。

妹は,本を読んであげるとよろこぶんだよ。

 仕事調べを通して,家の仕事を見つめ直した。その中から,友だちに教えてあげたい仕事を自ら選び課題とした。どのような方法で教えるのか,何を用意するのかなど,とても意欲的に取り組むことができた。

 資料作りでは,家族の協力があった。仕事をしている様子をデジカメで撮り,編集してくれた。

 家族の協力を肌で感じた子どもたちは,家族のために喜ぶことをしてあげたいという気持ちを自然にもつことができた。



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