概形と概測

概形とは,身の回りの形のふちを適切にならして既習の平面図形や立体図形に見立てた形であり,概測とは,とらえた概形をもとに長さや面積,体積などのおよその大きさを求めることです。

計算機やコンピュータの普及に伴って,数理的事象を大雑把にとらえる見方が強調されてきていますが,その対象は「数と計算」領域にとどまるものではありません。「図形」領域や「量と測定」領域でもそうした見方の大切さが強調され,学習指導要領でも次のようなことが記されています。

身の回りにある形について,その概形をとらえ,およその面積などを求めることができるようにする。……第6学年

もともと習得した知識や技能は,新たな問題解決の場や生活の場に適用されて本当の知識となり得るものです。「概形・概測」は,そうした活用能力を啓発する上でも大切です。
なお,長さの概測としては,「平均を使って」の内容として歩測を第5学年下p.24~25で取り上げています。