一つの数をほかの数の積と見る

第1学年では,数の合成・分解などの場面で,物の集まりを部分の大きさの和や差として表し,1つの数を他の数の和や差と見る見方を育ててきています。これは,数についての多様な見方ができるようにし,数に対する豊かな感覚を育てることをねらいとしたものです。

第2学年では,この発展として,ある物の集まりをいくつかずつまとめて数える操作を通して,数の乗法的な構成についての理解を図ることになります。その中で,例えば,12を2×6,3×4,4×3,6×2というように,1つの数を他の数の積と見る見方を育て,数についての理解を深めるようにするのです。

この指導は,九九の構成など,いろいろな場面で行えますが,教科書では,答えが同じ数になるかけ算をみんな見つけるという場面で,重点的に取り扱っています。

答えが同じ数になるかけ算のあることは,これまでの九九の指導の際にも気づいてきていますが,ここでは,九九表を使って答えが同じになるかけ算をみんな見つけさせることにより,ある数を他の数の積と見られるようにするなど,数についての多様な見方ができるようにしていくのです。