1年
つくろう あそぼう       
〜子どもが生き生きと活動する授業を目指して〜         
東京都港区立港陽小学校
 舩田 孝子 
1.はじめに

 おもちゃ作りの単元では,おもちゃランド開催を目当てに,教師の指定したおもちゃ作りから進めていくという方法があるが,子どもたちが作りたいという気持ちを持つことが何より大切であると思う。
 作りたいという気持ちがあれば子どもたちはどんどん作業を進めていく。そこで,まず,教師の作ったおもちゃの見本を見せることで意欲を持たせられないかと考えた。

 さて,どんなおもちゃなら子どもたちが意欲的に作り続けるのか。これが困った問題であり,悩みであった。「1年生にもできる範囲内であること」「工夫の余地の残るおもちゃであること」等々,子どもたちにどんなおもちゃの見本を見せるかを悩んだ。
 今回の見本が,この2点を十分に補っているかはわからないが,ともかく子どもたちは,熱心に作り,作っていく中で見本と同じようなおもちゃ類を作ったり,自分なりの工夫をしたりする姿が見られた。

 おもちゃの材料については,できるだけ身の回りにある廃材を使う,買わないという考えで進めた。保護者の方々にも7月ころから呼びかけ,おもちゃの材料を集めていった。「ふた類は,おもしろい材料です」「これでおもしろいものが作れると思ったら捨てずに持たせてください」などと父兄に伝えた。大変協力的でたくさんの材料が集まった。

2.単元の目標

 ○昔の遊びを紹介し,それらの遊びをみんなで楽しむことができる。

 ○

身の回りの材料を使って,おもちゃを作ったり,それで遊んだりして楽しむことができる。

 ○

友達との遊びを通して,寒い冬を元気に過ごすことができる。

3.指導計画(10時間)

小単元主な活動内容支援・留意点
お正月遊びをしよう(4)
冬休み(正月)の楽しかった遊びを発表する。
冬休みの課題として事前に知らせておく。(いろいろな遊びをしてね。教えてね)


教師から子どものころの遊びを紹介したり実際にやってみたりする。(少ない場合)
みんなで持ち寄った正月遊び(昔遊び)を使って楽しく遊ぶ
外で遊ぶ。
やりたいコーナーへ行って遊ぶ。(室内)
「やってみよう」「こっちへおいでよ」と誘い合えるように声をかける。(仲間に入れない子)


数が少ない場合は教師が用意する
遊んだ感想や遊び方についてて発表させる。
「楽しかった」という感想をもとに「どこの何が」や「工夫」について発表する。
おもちゃを作ろう(6)
身の回りにある材料を使っておもちゃを作る。
教師の作った作品を見せ,製作意欲や見通しを持たせる。


おもちゃの本を用意しておく。
遊びながらおもちゃを直していく。
児童なりの思いや発想を大事にし自信を持って作るように励ます。
作ったもので遊んだり,新しいおもちゃを作ったりする。
できあがった作品を紹介コーナーに飾り,児童の製作意欲を高めたりつまずきを克服したり,自信を持たせたりする。
作ったおもちゃを使って,友達と遊ぶ。


自慢のおもちゃを見せ合う。
一人ひとりの作ったおもちゃを認め共に遊ぶ。

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