5年 割合

2つの数量の比べ方の一つとしてとらえる割合の指導

1 指導のねらい

ここでは,同種の量を比べる場合,ある量をもとにして他方の量がその何倍にあたるかを表す数が割合であることを理解させることがねらいである。これまで割合の考えについては,いろいろな単元で学習してきている。しかし,ある数をもとにして相対的に表す「割合」は,子どもにとって理解しにくい内容である。そこで,簡単な数値で比べやすい2つの量を比べることから入り,その比べ方の1つとしての割合の考えを知らせていくようにする。

2 私のアイディア

(1) 割合を2つの量の比べ方の一つとしてとらえ,イメージ化しておくための教材の工夫

(2)「もとにする量」と「比べる量」を視覚的にとらえ,割合の意味を理解させる工夫

2つの数量を見出し,もとにする量を赤色,比べる量を黄色と色を変えてテープ図に表し,数直線と結びつけることによって,もとにする量を1とみる見方がとらえやすくなる。その際,もとにする量をどちらからもみる見方をさせておく。

3 授業の実際

1 目標

割合の意味がわかり,求めることができる。

2 展開

学習活動 発問と子どもの反応・指導のポイント
1 問題1を読んで,50円と100円の比べ方を考える。

問題1


二人がお金を持っています。どんな比べ方があるでしょう。
なおきは,あきより50円多い。
あきは,なおきより50円少ない。
なおきは,あきの2倍
あきは,なおきの0.5倍(1/2)
ポイント
比べやすい数値を用いることでこれまでの学習経験から差や倍で比べる方法を出させ,もとにする量も両方から考えて表現させる。
2 2つの量を図に表し,割合の意味と用語を知る。
テープ図に表して考えてみよう。
3 問題2を解く。

問題2

各教室の定員と希望者
教室 定員(人) 希望者(人)
サッカー 20 40
バレーボール 25 45
ポイント
教室の名称は,興味のあるスポーツクラブにして2つのクラブに絞って考えさせると焦点化しやすい。
定員と比べて希望者が多いのは,どちらの教室でしょう。
バレーボールとサッカーは同じみたいだ。(20人ずつ希望者が多い。)
でもサッカーは,定員の2倍いるけど,バレーボールは,2倍いないのでサッカーが多いのではないかな。
もし,同じ2倍ならバレーは,50人になるはずだよ。だからサッカーが多いよ。
問題1のお金の比べ方を使って調べてみよう。
4 考えを出し合い,割合で比べることのよさや必要性を知る。
差で比べると同じ。でも倍で比べるとサッカーが多いのはなぜだろう。
ポイント
極端な例を示し,もとにする量がちがうので差では比べられないことをおさえる。
定員がそれぞれちがうから差では比べられないんだ。
ポイント
ここでは両方の比べ方を出し合い,もとにする量が異なると,差では比べられないことをおさえ,割合で比べることを知らせ,式にまとめるようにする。式にまとめる場合,形式的に教えるのではなく,2つの量とテープ図,数直線と結びつけて知らせていくようにする。
割合を求める式は次のようになっています。

割合比べる量÷もとにする量
5 割合を求める練習をする。

【練習問題】

各教室の定員と希望者
教室 定員(人) 希望者(人)
テニス 15 24
剣道 15 12
他の教室の希望者の割合を求めてみましょう。
ポイント
他の教室の割合を求めることで割合の求め方の定着を図る。また,割合には1より小さい数もあることを知らせる。
6 本時のまとめをする。
割合は,難しいと思ったけど,お金の問題に置き換えて考えたらわかりやすかった。

4 授業を終えて

(1) お金の50円と100円の比べ方を取り上げたことで,割合の意味が理解できたようである。また,わからなくなった場合は,50円と100円にもどって考えるようにしておいたので,もとにする量を1と見る見方もスムーズにできるようになった。

(2) 割合を求める場合は,常に図で2量の関係を表していくと,もとにする量と,比べられる量がとらえやすくなり,割合の予想もたてられるようになった。

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