2年 かけ算(2)

児童自らが6の段の九九を構成できるための指導

1 指導のねらい

かけ算(1)でかけ算の意味や構成について学習し習熟してきている。ここでは,その考えを活かし,自分の力で九九を構成したり,きまりを発見したりしながら,6の段の九九を身に付けていくことをねらっている。

2 私のアイディア

(1) 児童自らが九九を構成していくための問題や方法の工夫

① 身近な買い物の場面を提示する

箱入りのドーナツを提示することで,6個入りのドーナツが5箱分で6×5ととらえ,6の段の学習をするというめあてがつかめる。

② 構成していく方法や手順を知らせる

学習の方法や手順を示し,かけ算(1)の時のやり方と同じことを確認することで,解決の見通しを持つことができる。

(2) アレイ図の見方,使い方がスムーズにできるようにするための工夫


  1. (式)

  2. (半具体物の図)

  3. (アレイ図)

初めてアレイ図を使った九九の構成は,使い方が理解できない子もいて,そのよさがわかりにくい。そこで,式とアレイ図をつなぐための半具体物の図を取り入れていくと理解しやすくなる。

3 授業の実際

1 目標

これまでのかけ算の答えの出し方を使って,6の段の九九を構成することができる。

2 展開

学習活動 発問と子どもの反応・指導のポイント
1 挿絵を見て本時のめあてをつかむ。

ぜんぶで何こでしょう。
箱の中に6個ずつ入っています。
あ,6の段だ。
わかった!6の5つ分で,6+6+6+6+6で見つけられます。
かけ算の式で表すと,6×5です。
答えは5×6と同じだから,30です。
今日勉強することは何かな?
6の段です。
ポイント
挿絵を提示し,6の段のかけ算の場であることをとらえさせる。
2 6の段の九九を構成する。
今日は,6の段の九九です。作れるかな?
できます。
ちょっと,難しそう…。
今日は,「自分の力」で「ノート」に6の段を作ってみましょう。
ポイント
初めてノートに自分で書いて作っていくので,不安な子もいると予想される。そこで,具体的に九九を作る手順を示し,方法を知らせる。また,どのようにして答えを出したかがわかるように式の横に書かせる。
  • A児の考え
  • B児の考え
  • C児の考え
3 答えを出し合い,九九を作り上げる。
答えを出してみましょう。
ポイント
答えを出し合い,九九を作り上げる。

6の段の九九の作り方を説明して下さい。
A児
6の段は,かける数が1増えると,6増えるので,前の答えにたしていきました。
B児
かける数とかけられる数を入れかえても答えは同じなので,6×5までは入れかえて見つけました。
C児
前の段と同じようにたし算で見つけました。でも,計算するのが大変でした。
気付いたことがあります。6の段の九九はかける数が1ふえると,答えは6ずつ増えていっています。
反対からみると,答えが6ずつ減っています。
2の段と同じ答えがあります。
3の段にもあります。
4 図と式を結びつけて,6×5の答えの出し方を考える。


(6×5の答えをかくして)6×5の答えを忘れたら,どうしたらいいでしょう。
6+6+6+6+6として,たし算でみつけるといいです。
6×5は5×6と答えが同じなので,5×6=30としたらいいです。
6の段は6ずつふえていくので,6×4の答えに6をたすといいです。
ポイント
6×5の答えの出し方を考えさせることを通して,6の段でも九九のきまりやたし算の式が使えることを知らせる。

図を使って説明できないかな?
ポイント
6×5の答えの出し方が形式的にならないように,半具体物の図を小黒板に貼っておき,式と結びつけさせると,その図で九九のきまりを使った説明ができる。

6×5は6×4より6増えるから,24+6=30。
6×5は6×6より6減るから,36-6=30。
5 アレイ図で6の段の九九を確かめる。
この図の中に6の段の九九が見えるかな?
見えます。縦に6個並んでいます。
黒板の図と同じです。
ポイント
操作用紙として2色の色画用紙を準備し,6の段を順に作らせ,使い方を知らせる。

これだったら,7の段の九九も作れます。
習ってない九九も簡単に作れそう。
次からアレイ図を使って九九を作っていきましょう。
6 九九の唱え方を知る。
九九の唱え方を練習しましょう。
ポイント
間違いやすい,6×7,6×8,6×9は何度も言わせる。また,何度か唱えさせた後はかけ算の唱え歌CDに合わせて楽しく練習させる。
7 練習問題をする。
練習問題をしましょう。
ポイント
はやく終わった児童には,九九を唱える練習をさせる。
8 本時のまとめをする。
今日の勉強でわかったことや感想を発表してください。
今日は,自分の力で6の段の九九が作れてうれしかったです。
5の段は5ずつ増えて,6の段は6ずつふえることが分かりました。
アレイ図を使うと,かんたんに6の段が作れました。

4 授業を終えて

(1) 6個入りのドーナツの絵を提示することで,6の段の構成をするという課題を児童自らつかむことができた。

(2) かけ算(1)から手順を示し同じ方法で九九の構成を経験していくことで,かけ算(2)では既習事項を活かしながら,自分の力でノートに九九を構成することができた。また,シートを使わずノートに九九を作ったということが子どもたちの喜びにつながった。

(3) アレイ図につなげるために半具体物の図を扱うことで,アレイ図の見方や意味の理解を深めることができた。

事例集トップへ戻る