1年 ひろさくらべ

広さについての感覚を豊かにする指導

1 指導のねらい

「ひろさ」は,「長さ」「かさ」と同じように,大小比較を通して量の意味や測定の基礎となる考え方を養い,広さについての感覚を豊かにすることをねらいとしている。

ここでは,「見て比べる」「はしをそろえて比べる」「重ねて比べる」「ある大きさのいくつ分かで比べる」などの基礎となる比べ方を体験させることで,広さについての感覚を豊かにすることが大切である。ところが広さは,他の量と異なり,2次元的な広がりがあるため,理解しにくい面があると考えられる。そこで,畳やタイルなどの敷き詰めやマス目の塗りつぶしなどの具体的な操作を通して捉えさせることが必要である。

2 私のアイディア

(1) 身近な事象で比べてみたいという意欲がわくような教材の工夫

広さはきちんとした形だけでなく,いろいろな形や材質でも比べられることを知らせる。ハンカチはある程度の広さがないと子どもたちは,「大きい」「小さい」と考え,広さを感じ取りにくい。そこで,40cm×40cm程度の広さのハンカチがよい。また,部屋の広さ比べをすることで畳の数に目が向き,単位のいくつ分に自ら着目できる。

(2) 「広さ」は面の広がりであることを実感させる活動の工夫

マスを塗りつぶす活動や広さを探す活動を通して、広さの意味をとらえさせるようにする。

3 授業の実際

1 目標

広さを比べる活動を通して,広さの意味と,直接比較→間接比較→任意単位による比較という測定の素地を養う。

2 展開

学習活動 発問と子どもの反応・指導のポイント
1 ハンカチの広さ比べをする。
(1) 教師の提示したハンカチ
どちらのハンカチが広いでしょう。
ハンカチ右が広そうだ。
並べたらわかるぞ。
重ねたら比べられそうだ。
ポイント
見ただけでもどちらが広いかわかるが,誰にでもわかるようにするには,重ねて比べることを知らせる。
ここでは,広いことを大きいという子もいるが,広さ比べであることを再度おさえておく。
  (2) 子ども同士のハンカチ
隣同士でハンカチの広さ比べをしよう。
あゆみさんが広いです。
ぼくたちは、同じくらいです。
ポイント
広さの直接比較を全員に体験させるために自分のハンカチと友達のハンカチを比べさせる。
2 畳の部屋の広さを比べる方法を考える。
どちらの部屋が広いでしょう。
端をそろえて,重ねたらわかります。
(重ねなくても)畳の数を数えたらわかります。
左の部屋は,畳10枚で,右の部屋は畳8枚だから左の部屋が畳2枚分広いです。
ポイント
任意単位に自然と気づくように,畳を敷き詰めた部屋を提示する。そのことから,畳いくつ分で広さを比べられることに気づかせ,数値化するよさを知らせる。
3 「ひろさとり」ゲームをする。
「ひろさとり」ゲームをしよう。

【「ひろさとりゲーム」ルール】

  1. 隣同士で赤と青に分かれる。
  2. ジャンケンをする。
  3. 勝ったらシートの1マス分色を塗る。
  4. マスの数が多い方が勝ち。
ポイント
広さの意味をマスを塗る活動を通して,意識させる。
また,マスを数える際には,個分広い(せまい)という発言を引き出して,数値化するよさにふれさせる。
4 教室の中から色紙より広いところを見つける。
この色紙より広いところを探しましょう。
ポイント
色紙は,貼り付けられるように付箋紙を活用し,5枚ずつくらい持たせるとよい。
窓が広いです。
教科書も広いです。
机も広いです。
カーテンも広いです。
○○君の背中も広いです。
ポイント
色紙を直接重ねて見つけていくことで,平面だけでなく,曲面や空間的な面にも広さがあることに気づかせたい。
5 本時のまとめをする。
いろいろなところに広さがあることがわかりました。家でも広いところを見つけたいです。

4 授業を終えて

(1) ハンカチの広さ比べという子どもたちにとって身近な問題を提示することで,比べてみたいという意欲が高まった。また,隣同士やグループで直接比較をする活動も体験できた。

(2) 部屋の広さを比べる活動を取り入れたことで,畳1枚分という任意単位で比べるよさに気づき,「広さとりゲーム」のマス目を塗る活動につなげることができた。

(3) 身の回りから広さを探す活動では,カーテンや丸い花瓶,三角定規の空き部分などにも広さを見出し,広さについての感覚が豊かになったようであった。

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