わくわくせいかつ上/いきいきせいかつ下のご紹介
79/84

・どんな 生き物が 見つかるかな?・生きものを さがそう展開例1段階活動の流れ支援の手立て① 生き物を見つけたり,捕まえたりした経験を話し合う。「どんな生き物を育てたことがあるかな。」「どんな生き物を捕まえたことがあるかな。」「どんな所にいたのかな。」 幼児期や1年生での飼育経験を想起させながら,生き物への関心を高める。 町探検で見つけた生き物と関連づけることで,地域のどこにどんな生き物が住んでいるか予想しながら話すことも考えられる。その際は,町探検で作成した地図などを掲示することで,子どもたちのイメ ージが膨らみやすいようにする。② 探検に出かける計画を立てる。「行き帰りの道では,どんなことに気をつけたらいいかな。」「生き物を捕まる時には,どんなことに気をつけたらいいかな。」 近づいてはいけないスズメバチや毛虫などの危険な生き物については,事前によく確認しておく。 生き物に触る前や触った後は手を洗うよう徹底する。 生き物の特徴や住んでいそうな場所を考えながら,場所に合った服装や道具を準備するようにする。小単元の目標 これまでの生活で生き物を見つけたり捕まえたりした経験を話すことで,身近な生き物に興味をもつとともに,生き物を探しに行くために必要なものやことを考え,安全に気をつけて生き物を採取できる。評価規準の例友達と協力しながら,生き物探しの準備をし,生き物の住んでいそうな場所を考え,見つけたり,捕まえたりすることができる。(思・判・表)生き物の住んでいる場所の特徴に気付くことができる。(知・技)生き物に興味・関心をもち,生き物探しの計画を立てたり,進んでかかわろうとしている。(主)動活入導指導書要点編p.100~100教科書 下巻p.42~47小単元の配当時間3時間③ 住みかをよく見ながら,生き物探しをする。「どんな所に隠れていたかな。」「どんなものを食べているんだと思う?」「見つけたい生き物は,いたかな。」 水辺では,足を滑らせたりしないように気をつけたり,一人で行動したりしないことを指導しておく。 興味を示さない子どもには,足の本数や目の位置など,具体的に視点を与え,興味がもてるようにする。 生き物は捕まえすぎないように指導しておく。④見つけたことや気がついたことを話し合う。「どんな所にかくれていたか,みんなにも教えてあげてほしいな。」「生き物は食べているのかな。」 同じ生き物を見つけた友達の話を聞かせ,自分がみつけた場所と同じであることに気付かせたり,違う生き物を捕まえた友達の話を聞かせ,生き物によって住む場所が違うことに気付かせたりする。 単元を通して友達の飼育かごの様子をよく見させ,生き物の住む場所の特徴への気付きを促す。・公園等は,事前に土地の管理者に活動の許可を取っておく。・事故や災害発生時における対応(連絡方法や避難場所)について,確認をしておく。また,協力者へも周知しておく。・場所によっては,水辺や危険な生物がいる場所もある。子どもたちへの注意喚起のほか,保護者ボランティアや PTA,地域指導者などに協力をお願いすることも考えられる。事前準備資料 めとま1011支援のポイントと留意点子どもの実態の把握 命を預かる責任  虫や動物などへの恐怖感や動植物に対するアレルギーなど,子どもの実態をよく把握し,それらについての対応策を考えてから採集活動に出かけたり,飼育活動に取り組んだりする。また,最近は,幼少期における生き物とかかわる経験の不足などから,生き物が苦手な子もいる。あまり無理強いせず,見守り励ましていくようにする。  子どもが本当に世話をしてみたいと思う生き物を飼育させる。毎日どのように世話をするのか,水が汚れたらどうするのか,飼育小屋が汚れたらどうするのかなどを本人とよく確認し,自分の都合で世話をしたりしなかったりしてはいけないことを自覚させる。 教室の環境作り  生き物の飼育や観察に関する図鑑や解説書は,多数出版されており,図書室にも必ず置いてある。こうした書籍や飼育に関する視聴覚教材の活用をはかるとともに,まず,教師が飼育や観察に関する正しい知識を身につけておきたい。 命を感じる言葉かけ 子どもの気持ちのなかに「生き物には命があって,生きているんだな。」という思いがあって見るのと何も考えずに見るのとでは,気付きが違ってくる。今まで見つけたことや知っていることを発表したり,友達の話を聞いたり,教師と話したりすることによって,「生き物の命」に迫ることができる。命がある生き物は大切にしなければ病気になってしまったり,いなくなったりしてしまう。死んでしまうと会えなくなってしまうことについても気付かせるようにしたい。地域協力者の活用  生息する生き物の種類や生息場所,採集の仕方,時期などについて,地域や家庭と連携し,協力者として依頼する。地域協力者から採集してはいけない場所や採集した後は,もとの場所に戻すことの大切さについても教えてもらうとよい。 伝えたい気持ちを高め,コミュニケーション力を育む  子どもは初めて知ったことや気付いたこと,感動体験など,誰かに聞いてもらいたくて仕方がない。その気持ちを「みんなに 見せよう 知らせよう」の活動につなげる。聞いてもらいたい相手が誰なのかによって話し方や接し方を変える必要があることに気付かせたい。また,相手が地域の人の場合,地域や人とのかかわりが深まり,地域に愛着をもつきっかけにもなるだろう。さらに,この活動をきっかけに地域に出て行き,自分から地域の人に話しかけたり,お願いをしたりすることが予想される。あの生き物をまた採集したいと考え,お願いのために一生懸命話をする子もいるだろう。このようなことを繰り返すうちに伝え合う力(コミュニケーション能力)が育っていくのである。 飼育のポイント 飼育の楽しみは,野外ではあまり見ることのできない,様々な生き物たちの生態を居ながらにして観察できることである。そのためには,四方から観察しやすい水槽や小さな池に見立てたたらいなどを準備すると,子どもの活動が活発になる。水槽やたらいには防虫用のネットや金網でふたをすると,飛び出す心配がなくなる。また,子どもたちは,成長過程で変化する生き物のほうに興味を示す。命ある生き物への接し方  低学年の子どもは,生き物をつかまえる活動はとても喜んでやるが,毎日の世話となると,遊びに夢中になって忘れてしまったり,水槽の清掃などを嫌がったりする子も出てくる。生き物には命があることや自分たちと同じように,毎日食べたり排泄したりすることについてもしっかり気付かせ,継続した世話ができるような計画を作成する。89基本的にウサギと同じでよいが,モルモット用配合飼料,野菜,果物などをバランスよく与える。*ネギやタマネギ,ニラ,ニンニクなど刺激性のものは避ける。人間用の加工食品なども与えてはいけない。¡片方の手で背中から脇の下に指を入れるようにし,もう片方の手でお尻を下から支えるようにする。膝の上に乗せてもよい。¡えさを与える時に名前を呼ぶなど,声をかけながら与えるようにする。慣れてくると鳴き声で返事をするようになってくる。¡モルモットの健康を保つために,毎日ブラッシングするとよい。小型のブラシ(歯ブラシでも可)で毛の生えている方向に沿って行う。よく増えるので,計画的に繁殖させるようにする。オス1匹にメス1~2匹を一緒に飼う。オスを2匹で飼うとけんかをする。メスのお腹が大きくなってきたら木箱を用意し,産室とする。動くと怖がるのでしっかり固定する。妊娠期間は約2か月で平均3~4匹の子どもを産む。子どもは怖がりなので,静かな場所で飼育する。大きな音や振動を与えないように気をつける。母乳以外に水を加えた配合飼料などを食べさせてもよい。モルモットモルモット240飼育元気がよく,毛並み・つやのよいものを選ぶ。目や鼻から分泌物が出ていないこと,えさをよく食べ,よく運動するものを選ぶ。うさぎ用のケージや大きめの鳥かごを準備する。足が小さいので,すのこを敷いた方がよい。湿気のない風通しのよい所に置き,夏は直射日光を避ける。冬は暖かくする。適温は17~24℃。なかにかじり木,給水器などを取り付ける。モルモットは糞尿が多いので,掃除をこまめに行い,清潔に保つようにする。選び方えさ繁殖飼育毛並み・つやがよい えさをよく 食べる 目や鼻から分泌物 が出ていない よく運動する 足裏がきれい かじり木  遊び道具であると同時に  歯の伸びすぎを防ぐ。 大きなケージ・小屋 給水器 毎日,新鮮な水を 与える。 床 わらなどを敷いて もよい。掃除を毎 日行う。 えさ箱  かじることが  あるのでかた  いものを。 ニンジン トウモロコシ キャベツ にぼし コマツナ 接し方飼育 カード集子どもが書きやすい,パターン化した汎用性の高いカードや,単元ごとのカードのひな型を準備しています。資料編自然遊びや昔遊び,飼育・栽培など,すぐ役立つ資料を掲載しています。付録DVD-ROM  ・カード集(ワード形式)・全単元評価資料(ワード形式)・年間活動計画(エクセル形式)・教師用デジタル教科書(教材)・QRコンテンツ集 生活科教育のガイダンスとして,学年をこえた内容,幼保小連携,合科的・関連的な指導,特別支援教育,防災教育などを掲載しています。生活科を初めて指導する先生に,まず最初に手にとってほしい指導書です。第一部総説(全学年共通)教師用デジタル教科書は,インストールしてご利用いただけます。※電子黒板にも対応しています。  ▲ 支援のポイントと留意点  ※指導書の紙面の内容は,作成中のものです。項目を含め,変更になる可能性があります。▲ 展開例 指導書:付録DVD-ROM生活科上巻DIC5077

元のページ  ../index.html#79

このブックを見る