測定の原理と面積

測定とは,ある量の大きさを表すのに,基準となる量を決めておいて,全体の大きさがその基準量の何倍にあたるかを測る操作です。測りとった操作が数量化という形で一般化されるためには,基準量が揃っていなければなりません。つまり,測定においては,この基準量をどのように定めるかが指導の大きなポイントになります。
この基準量は,結果的には普遍単位の導入として設定されていきますが,大切なことはその単位を導入していくプロセスです。
このプロセスは,一般に2量の比較を通して,次の段階を追って明らかにされていきます。
1. 直接比較…2 つの量を直接に重ねて比べる。
2. 間接比較…身のまわりの媒介物を用いて比べる。
3. 任意単位の測定…任意単位を定めて測る。
4. 普遍単位の測定…普遍単位を導入して測る。
本学年で扱う面積についても,このようなステップを踏まえて単位の必要性を明らかにし,任意単位から普遍単位を導いていくようにしています。

教科書では,まず周りの長さが等しい長方形や正方形のかだんの広さを直接に比べて判断させ,続いて任意単位や普遍単位を導入しています。

なお,測定には,その手段に応じて,測ろうとするものを計器で直接に測定する直接測定と,補助的な手段を用いて間接的に測定する間接測定があります。面積を求めるのに,長さを測って公式を利用する方法は,間接測定です。