中学理科教科書「未来へひろがるサイエンス」Q&A

物質

Q1
銅と酸素の化合,マグネシウムと酸素の化合の実験(教科書本冊2年p.174,175)で,酸化銅,酸化マグネシウムの質量が理論値に近い値になりません。よいデータを得るには,どのようにすればよいですか?

回答
<銅と酸素の化合>
 この実験の銅粉は,できるだけ細かい目のもの(350メッシュくらい)を使用していただくのがよいです。また,銅粉表面に有機物が付着していたり,古いものではすでに表面が酸化されていたりします。ご使用前に6 mol/L(18%)くらいの塩酸で洗う処理を加えることで,実験の精度はかなり上がります。このほか,加熱時にかき混ぜる操作が入っていますので,かき混ぜ棒に付着してしまう銅粉にはご注意ください。
<マグネシウムと酸素の化合>
 考えられる要因はいくつかあります。
(1)加熱時に高温になり,一部が気化し煙となって逃げてしまう。
(2)金あみでふたをしますが,それによる酸素不足で,窒化マグネシウムができてしまう。
 (1)に関しては,目の細かいの金あみでふたをすることである程度解消できますが,同時に(2)の問題が浮上します。
 (2)に関しては,実験後のステンレス皿を水で洗うときにアンモニア臭がすると,窒化マグネシウムが生成していたと考えられます。これを防ぐためには,最初から1〜2回の加熱を経て,質量があまり変わらなくなり,煙も出なくなった後,次の加熱から金あみをはずして空気とよく接する状態で加熱すると,生成していた窒化マグネシウムは酸化マグネシウムまで反応が進みます。
(ご注意)この実験では,加熱時の煙が目に入ったり,煙を吸い込んだりしないように,また,後片づけの洗浄時にも水と反応してアルカリ性になりますので,必ず安全眼鏡を着用させるようご指導をお願いいたします。