中学校数学教科書「未来へひろがる数学」「楽しさひろがる数学」Q&A

Q1
おうぎ形の面積は「6章 空間図形」の円錐の側面積の学習の際に扱うこともできると思いますが,「5章 平面図形」で扱っている理由を教えて下さい。

回答

おうぎ形という図形は空間図形ではなく平面図形です。第1学年では,平面図形と空間図形をともに学ぶことになっていますので,おうぎ形を初めて取り上げるのが「空間図形」の章だと生徒が戸惑うのではないかという懸念があります。

なお,おうぎ形の面積の求め方だけを「6章 空間図形」で扱う展開も考えられますが,その場合には,「5章 平面図形」では図形の計量をまったく扱わないことになってしまいます。図形の学習には,図形の性質だけでなく計量も必要です。

さらに,おうぎ形の求積はこの先でもよく使う大切な内容ですから,「5章 平面図形」と「6章 空間図形」で繰り返し学習することによって,定着を図ることができると考えています。