2020年度用 中学校理科教科書内容解説資料 未来へひろがるサイエンス
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節末に設定した「ぶれいくtime」のほか,「活用してみよう」「発展」などで,学習事項を日常生活と関連づけて考えたり,応用したりします。活用・応用生じた物質の性質を調べる2     ③で,発生した気体にはどのような性質があったか。     ④で,青色の塩化コバルト紙は,何色に変化したか。     ⑤で,水へのとけ方,フェノールフタレイン溶液の色の変化には,どのようなちがいがあったか。結果1.22.23.2試験管に集めた気体の性質を調べる。③炭酸水素ナトリウムと加熱後の白い物質を0.5 gずつ,それぞれ水5cm³にとかし,とけ方のちがいを見た後,フェノールフタレイン溶よう液えきを 1,2滴てき加える。⑤加熱した試験管の口についた液体に青色の塩化コバルト紙をつける。④③の結果から,発生した気体は何か。そのように考えた理由も説明しなさい。④の結果から,試験管の口についた液体は何か。そのように考えた理由も説明しなさい。⑤の結果から,加熱後の物質は,もとの炭酸水素ナトリウムと同じ物質といえるか。そのように考えた理由も説明しなさい。考察1.2.3.カルメ焼きがふくらんだのは,炭酸水素ナトリウムを加熱したときにどのような変化があったからだろうか。     気体の集め方や調べ方には,どのような方法があったか。じゅうぶん冷めてからゴム栓せんをはずす。炭酸水素ナトリウムと,加熱後の白い物質が目に入らないように注意する。発生する気体が何かわからないので,気体を水上置換法で集めて,性質を調べてみよう。 10安全眼鏡要換気廃液処理やけど注意マッチ線香石灰水水を少し入れておく。マッチの火を近づける。火のついた線香を入れる。せんこう石灰水を入れてよく振る。せっかいすいふ塩化コバルト紙加熱後の白い物質フェノールフタレイン溶液炭酸水素ナトリウム水溶液加熱後の白い物質の水溶液物質  1章 物質の成り立ち 5101520129装そう置ちを組み立て発生した気体を集める方法1炭酸水素ナトリウム2gを乾かわいた試験管に入れ,図のような装置を組み立てる。①試験管を加熱して,発生した気体を水すい上じょう置ち換かん法ほうで3本の試験管に集める。②炭酸水素ナトリウムを加熱したときにできる物質を調べる。目的            炭酸水素ナトリウムを入れないで砂糖水を加熱してから冷ますと,べっこうあめができる。   べっこうあめ2図砂糖水を加熱しても炭酸水素ナトリウムを加えないときは,ふくらんだカルメ焼きができない (図2)。 このことより,カルメ焼きにたくさんのすきまをつくるもとになっているのは,炭酸水素ナトリウムであることがわかる。 薬 品  炭酸水素ナトリウム,石せっ灰かい水すい,塩化コバルト紙❶,フェノールフタレイン溶よう液えき 器 具  試験管 (6),試験管立て,ゴム栓せんつきガラス管,ゴム栓 (3),ゴム管,ガラス曲管,スタンド,ガスバーナー,  水そう,ピンセット,スポイト,薬さじ,メスシリンダー,電子てんびん (または上皿てんびん) その他  線せん香こう,薬包紙,マッチ,安全眼鏡(保護眼鏡)実験に必要なもの❷もともと装置内にあった空気が出るので,1本目の試験管に集めた気体は捨すてる。炭酸水素ナトリウムできた液体が加熱部分に流れて試験管が破損しないように,口を少し下げて加熱する。水が試験管に逆流しないように,ガラス管を水そうからぬいた後,加熱をやめる。塩化コバルト紙は水にふれると青色から赤色に変化する。乾かん燥そうさせて青色にしたものを使用する。フェノールフタレイン溶液は無色で,アルカリ性の溶液に入れると赤色に変化する。弱いアルカリ性のときはうすい赤色を示す。❶❷炭酸水素ナトリウムを加熱したときの変化実験1 51015128マイノートの構成の紹介は,次の見開きです!前ページの実験で,酸化銀を加熱すると,気体が発生して白い固体が残った。発生した気体に火のついた線香を入れると,線香が激はげしく燃えたことから,発生した気体は酸素であることがわかる。試験管に残った白い物質をかたいものでこすると,特有の光こう沢たくが出て,それをたたくとうすくのびていった。また,この物質は電気をよく通したので,金属であることがわかる。この金属は銀である。このように,もとの物質とは性質の異ことなる別の物質ができる変化を,化か学がく変へん化かまたは化か学がく反はん応のうという。炭酸水素ナトリウムや酸化銀を加熱したときのように,1種類の物質が2種類以上の物質に分かれる化学変化を分ぶん解かいという。特に,加熱による分解を熱ねつ分ぶん解かいという。「消化酵素」による消化も化学変化の1つである。p.18参照。酸素系漂白剤   金属の性質5図運動部のユニフォームや練習着を家で洗せん濯たくするときに,洗せん剤ざいといっしょによく使われるのが酸さん素そ系けい漂ひょう白はく剤ざいです。この中には過酸化水素や過炭酸ナトリウムという物質がふくまれています。洗濯水の中では,過酸化水素は酸素と水に分解されます。また,過炭酸ナトリウムは,炭酸ナトリウムと酸素と水に分解されます。この過程でよごれの物質が分解され,衣類を漂白するのです。1年で学習したように,ダイコンにオキシドールを加えると酸素が発生したのは,オキシドール中の過酸化水素を酸素と水に分解するのを助ける物質が,ダイコンにふくまれているためです。よごれたユニフォームを漂ひょう白はくするには金属の性質【中学校1年】酸化銀銀酸素分解+++…物質A物質B物質C物質D◦ 電気や熱をよく通す。◦ みがくと特有の光沢が出る。◦ たたいて広げたり,引きのばしたりすることができる。 510152025132章学習のまとめ終章  p.128-129 2 年  p.132 2 年理科の学習が身のまわりでどのように生かされているか,はたらく人にインタビューして紹介しています。昔の人がくふうしたことなどを紹介しています。科学者とその研究内容などを紹介しています。部活動に関連する科学の話題を紹介しています。科学の話題や興味深い活動を扱ったコーナーです。課題と予想観察・実験まとめ活用・応用学習課題本文中の「ふり返り」マイノートへのリンクマークぶれいく time (部活ラボ)予想してみよう結果目的考察方法教科書の構成と特徴5

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