2020年度用 中学校理科教科書内容解説資料 未来へひろがるサイエンス
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自然界で生活している生物の間は,食べる・食べられるの関係で結ばれている。このつながりを食しょく物もつ連れん鎖さという。食物連鎖は,陸上や水中,土中など生物が生活しているあらゆるところで見ることができるが,1本の線で表されるものではない。いろいろな生物どうしが,複雑な網あみの目のようにつながっている。そのつながりを食しょく物もつ網もうという(図2)。生物をとり巻まいているものを環かん境きょうといい,水や大たい気き,光,土などが生物の生活に影えい響きょうを与あたえているとき,それらは環境要因とよばれる。そして, ある場所に生活する生物とそれをとり巻く環境を1つのまとまりとしてとらえたものを生せい態たい系けいという。小魚が食べたものの観察胃の中に見られるものの例カタクチイワシ植物プランクトン約 80 倍約 150 倍胃約 40 倍動物プランクトン① カタクチイワシやマイワシなどの小形の魚の煮に干ぼしを,5分ほどぬるま湯につけておく。② 胃をとり出して切り開き,その中にあるものを,顕けん微び鏡きょうや双そう眼がん実じっ体たい顕微鏡で観察し,カタクチイワシやマイワシがどのようなものを食べたのかを調べる。中形の鳥小形の魚カワゲラ動物プランクトン植物プランクトン大形の魚 510206   食物網のイメージ2図トカゲモグラミミズ落ち葉(植物)オカダンゴムシムカデヘビ大形の鳥小形の鳥チョウクモウサギアブ植物ネズミカエル環境  1章 自然界のつり合い  1章 自然界のつり合い2072072073年の最終単元は,4つの領域を1つに融合した環境編としてまとめています。環境問題や環境保全,防災・減災,持続可能な社会について,広い視野で科学的な見方・考え方が育成できます。食物網,微生物のはたらき,物質循環などを,生態系というとらえ方で理解できます。街角のカラスや発酵食品,食品廃棄物のリサイクルなど,日常生活・社会とのつながりも豊富に紹介しています。自然界のつり合い1今日的な環境問題を,1章の生態系の学習を生かしながら理解できるようにしています。環境保全の必要性について,名取のハマボウフウへのとり組みなど,効果的な話題や写真を紹介しています。人間と環境2平成24年度用教科書からのおもな改訂点・食物網の図を見開きとし, イメージしやすいようにしました。    →p.206-207・生産者,消費者,分解者の定義について,図を用いてわかりやすくしました。→p.215食物網について,網の目のように生物どうしがつながっていることをイメージしやすいようにまとめています。自然と人間環境章の構成と学習内容  p.206-207 3 年環境 各学年の学習内容 3年20

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