2020年度用 中学校理科教科書内容解説資料 未来へひろがるサイエンス
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 子どもたちは生まれながらにして,自分たちの身のまわりのもの,動植物や自然のありようにみずみずしい好奇心をもっており,それらを眺め,触り,体験し,少しずつ認識と理解を深めていきます。理科教育の使命は,こうした子どもたちが本来もっている知的活動を開花させ,合理的な思考力を育み,社会を力強く生き抜く理知的人間へと成長させることです。また,我が国の発展を牽引する創造力豊かな人材を育て,国民全体のサイエンスリテラシーを高めることも,中学校理科の大きな役割です。 教科書の編集制作では,生徒の自ら学ぶ意欲を育み,思考力・判断力・表現力の基本を定着させること,理科の有用性を実感させ,科学する喜びを体得させることを目指しました。また,先生方にとっても使いやすく,その理想とされる教育実践をご支援できる教科書となるように心がけました。 「未来へひろがるサイエンス」をご活用いただけますことを,心から願っております。「主体的な学び」 と 「実感できる成長」 のために 教育基本法と学習指導要領の目標を具体的に指導内容の中に実現させるために,「観察・実験の重視と科学的思考力の育成」を根本に据え,次の7つの基本方針のもと「自立・協働・創造に向けた一人ひとりの主体的な学び」の実現に向けて,編集にあたりました。編集委員会からのメッセージ「未来へひろがるサイエンス」編集委員長    塚田 捷編 集 の 基 本 方 針1 基礎的・基本的事項の重視基礎・基本を大切と考え,丁寧に記述しました。読んで,考え,書き,実際に活動して理解できる教科書を目指しました。2 系統性と小中高,他教科とのつながりの重視小学校とのつながりを重視して,理科の系統性に配慮した編集を行いました。さらに,発展的な学習や他教科ともつながる内容を通して,興味を広げられるようにしました。3 活用する力をのばす習得した知識・技能を活用・応用して,思考・表現する力や,結果やデータを分析・解釈する力を育成するようにしました。4 安全かつ興味をひく観察・実験の充実 結果をもとに考察する活動を繰り返すことで,実感を伴って科学的な概念を理解できるようにしました。本冊とマイノートを活用して,計画,分析,解釈,表現することにより,論理的に考え記述する科学的思考力の育成をはかるようにしました。また実験の安全には,注意喚起も含め,十分な留意をしました。

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