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シシノオオガマ獅子の大鎌
春の夜の8時頃に天頂と真南を結ぶ線上を見ると、一等星が輝いています。それがしし座のレグルスです。 レグルスを含む星の並びには、「獅子の大鎌」と呼ばれる形があります。 中国でその部分を龍に見立て、軒轅(けんえん)と呼んでいます。軒轅は古代中国の伝説の天子である黄帝の別名です。 黄帝は素晴らしい能力を持った人で、世の中をよく治めたとされています。 年老いてからは、首山の銅を採掘して立派な鼎(かなえ)を作りました。 その鼎が完成すると、龍が現れて長いひげを垂らし、それにつかまると、龍は天に昇り始めました。黄帝は喜び、「これで私も天帝のいるところにいける」と言ったそうです。
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テンルイジョウ天塁城
天塁城はやぎ座の真ん中付近にある中国文明の星座です。 塁城とは城壁のようにかたく守り固めるという意味です。 「開元占経」によれば「主北夷丁零匈奴」とあり、北方民族に対する備えであることがわかります。
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テンロウセイ/ティェンラァンシィン天狼星
天狼星は現在でいうおおいぬ座のα星シリウスにあたる中国の星座です。 別名狼星といいます。 漢江という川の水源地である山の精が、天に昇って星になったものであるとされています。 また、当時の中国では凶兆をつかさどる星としての伝承も残っています。



