| English Expressions A la carte 英語表現アラカルト |
|
| The Final Nail in the Coffin 終焉の釘 |
|
| 旭川工業高等専門学校教授 十河 克彰 |
|
本文を読まずとも内容がおのずと分かる,headline と lead を書くのが,新聞編集者の能力の物差しと言われています。中川大臣のイタリアでの大失態の波紋を報じる,The Daily Yomiuri の headline と lead です。新聞の見出しは,徹底的に文字を削り,簡潔にします。読む時は頭の中で省略された語を補って読みます。通常の英語にすると,
Abyss は底なしの割れ目,淵で,これに落ちた人の救助は不可能です。棺桶の釘は一本一本打っていきます。次々と釘が打たれて行き,最後の釘,final nail が打たれると完了です。再びこの釘を抜いて棺を開けることは先ず,ありえません。
要するに,「次々と問題を起こしてきた不人気の現政府は,大臣の大失態が致命傷の様相」,と言うことでしょう。 Coffin は「ひつぎ」ではありません。「棺桶」です。上品な言葉ではありません。アメリカでは,生前に自分の入る棺を決めておく人がいます。それで,「ひつぎ店」では,ショウルームにいろいろ取り揃え,展示してお客を待ちます。casket store です。 この記事では,casket では impact がありません。アメリカ式揶揄表現ですので,上品なcasket は似合いません。またイディオムですので,勝手には変えることはできません。 幸いなことに,中川事件は麻生内閣の命とりにはなりませんでした。The guy who wrote must eat crow. カラスの肉をたべる,すなわち,前言を取り消さねばなりません。麻生内閣は健在です。 |