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オバマ氏がアメリカ大統領に決まったとき,アメリカ人の友人が言いました。言われた私は,ピンと来ず,“What mold?” と聞き返しました。すると,“President. He broke the mold of the President.” と言いました。
なるほど,歴代のアメリカ大統領には mold,鋳型,練り物の型,のようなものがあって,皆,この型に入るとされていました。「オバマ氏がその型を壊した」と言うわけです。WASPと呼ばれています。辞書にもあります。
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“An American whose family was originally from northern Europe and who is therefore considered to be part of the most powerful group in society.”
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LECD 2003
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アメリカ社会の主流派です。 White Anglo-Saxon Protestant です。カトリック教徒の Kennedy が大統領になったとき,この型が WASC と,少々変更になって,話題になりました。黒人のオバマ氏はこの WASP の型に当てはまりません。Black African Protestant ですから,WASP の型を壊したのです。 就任演説で,新大統領は,“We are a nation of Christians and Muslims, Jews and Hindus, and non-believers.”「キリスト教徒,イスラム教徒,ユダヤ教徒,ヒンズー教徒,神を信じない者,すべてアメリカ市民だ」,と言っています。
独立宣言の時とは,ずいぶん変わりました。まるで,よろずの神の国のようです。紙幣やコインの,“IN GOD WE TRUST” の GOD は,今後は複数形,GODS にしてはどうでしょう。神を信じない人も対象ですから,いっそのこと,delete したほうが良いかも知れません。
1988年の米大統領選民主党予備選に黒人の Jesse Jackson が立った時,気心の知れた白人−アメリカ人,カナダ人に「大統領になる可能性はあるか」と聞くと,みなすべて否定の回答でした。
“Fat chance!” “No way.” “No kidding!”「太陽が西から出てもそんなことはない」,「可能性ゼロ,あり得ない」,「冗談言うな,質問自体が馬鹿げている」,が答えでした。
黒人大統領の誕生は,まさに,「晴天の稲妻,青天の霹靂」,“a bolt out of the blue”「雲一つ無い青空に雷鳴」,起こることのないことが起きたのです。今まで,民主主義の総本山,アメリカを揶揄するのに,「お国では黒人が大統領に選出されたことがありますか」と言っていましたが,もうできなくなりました。素晴らしいことです。アメリカの民主主義は本物であることを,アメリカ国民は世界に証明したのです。
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