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アメリカ映画、『ショーシャンクの空に』、The Shawshank Redemption の一場面です。看守が巡回しています。“Clear.” と声に出して、看守長を含む看守全員に独房の状況を伝えます。「異常なし」という字幕がでました。変わったことはない、いつもと同じだ、すなわち、異常なしです。
この語で思いつくイディオムに、“The coast is clear.” があります。このイディオムは、イングランドとフランスが100年間戦争をしていた時代にできたとされています。いわゆる、百年戦争です。悲劇の女性、ジャンヌ・ダルクが活躍したのもこの戦争の一部です。
ノルマン・コンクェスト以降英国宮廷はすっかりフランス化され、当時は服装も、食事も、酒までフランス風になっていました。豚は pig、牛は cow、羊は sheep なのに、その肉はなぜか pork、beef, mutton などとフランス語もどき英語が今も使われているのは、ひとえにこの時代の産物です。というわけで、宮廷の食事はワインがなければ成立しませんでした。すべてフランスからの輸入品でした。イングランドでは葡萄はできません。戦争でフランスとの貿易は禁止です。いよいよ困った貴族は、風の便りに当時未開人の住むとされたスコットランドにウィスキーという地酒があると聞き、取り寄せます。意外といけるのに驚き、早速課税の対象にしました。それでもワインの代用にこの地酒はなりません。需要のあるところに供給があります。ここにビジネスチャンスが生まれました。密輸業者が暗躍しました。沿岸監視人のいないことを確認すると、The coast is clear. と言いました。海岸には誰もいない、見ている者はいない、変わったことはない、いつもと同じだ、「よし、今だ」、ということになりました。
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