「花の命はみじかくて…」を墓碑銘にした人もいますが、花の命より PC の命はもっと短いようです。メーカは定期的に年に数回の新型を出します。生鮮食料品なみです。ハイスペック機も2,3年ならまだしも4,5年たてば商品価値は、ほとんどありません。デザインが変わる、色が変わるだけではないのです。新しいテクノロジーのものが出現するのです。驚異をもって迎えたフロッピーディスクは終焉を迎えつつあります。
CD- ROM、CD-R/RW。DVD も−RW、+RW、RAM、2層式、Blu-ray Disc、HDDVD と何が何だか分からないほどです。計画的に新製品を出し、旧製品を色あせたものにして、最新型を買わせるのがメーカのもくろみのように見えます。例の “planned obsolescence” というやつです。
5年ほど前、CPU は700MHz、CD-RW、DVD-ROM、LAN、MODEM付き PC を購入しようと友人に意見を求めたところ、“You don't need such an expensive PC with all the bells and whistles.” と言われました。あなたには不要で、かつ使いこなせない装備が付いている、との意味です。このイディオムを言葉どおりに理解すると、「ありとあらゆる笛や鐘のついた PC 」になります。つまり、基本的になくてもよいものがついたPCのことです。英語教師としては、スペリングチェック機能はありがたいものですが、英語と無縁な人には、bells and whistles です。利口な消費者は不要なものに金を払わないのが、利口の利口たる所以ですが、一方いかに不要なものに金を払わせるかは売る方の腕です。
英語を勉強しているミシン屋の友人にアメリカ人の友人を紹介したとき、“He sells sewing machines with all the bells and whistles. You don't even have to thread a needle.” と言いますと、「鐘や笛のついたミシンなど売っていない」と言ったのを思い出します。
このイディオムの由来は色々あります。私のお気に入りは、走行に不要な、bells and whistles を仰々しくつけた昔活躍した蒸気機関車です。
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