理科内容解説資料
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ひ ら未来を切り啓く 子どもたちへ2事実にもとづいて考察する能力を育て,科学的な思考力や判断力,表現力が身につくようにする。3実社会や実生活の中で理科の学習の有用性を感じ,自ら積極的に学び続けることができるようにする。1豊かな自然体験や,観察・実験を通して,科学的な知識や概念が実感を伴って理解できるようにする。 今,安全と安心に根ざした科学技術が大変重要となっています。東日本大震災のような予期せぬ災害や国際的な問題に直面したとき,私たち個人が科学の知識をもって,自分で考えて行動する必要があります。将来を担う子どもたちが初めて出会う科学的思考の場が,小学校理科です。そこで,教科書では,あらためて「科学的な思考力を育てる」ことを重視し,科学的な考え方の基礎・基本を学年を追って養えるようにしました。また,環境や国際性に加え,我が国独自の技術やものづくりなど,これからの社会との関連性をにらんだ内容を積極的に取り上げて,「知識は活かせる」ことに気づかせ,自分たちが学んだ理科は確かに目の前の世界につながり,役に立っているということを強く印象づけるようにしました。 日々の学習にあたっては,子どもたちが自分の経験や既習事項を手掛かりに,自分なりに考えて学習に入っていき,学んだことを家庭や社会で再確認していく。その積み重ねを実感しながら,自信を持って学力を伸ばしていってほしいと考えています。教科書の別冊「わくわく理科プラス」では,学習のはじめと終わりに,子どもたちが自分の考えを書き込めるようにしています。そして,学習前の自分と学習後の自分を比べれば,自身の成長を実感することができるはずです。さらに,別冊「わくわく理科プラス」には,書くことによって思考を整理し,発信力を高める機能もあります。これまでにない「読み,書き,発信する教科書」として,科学リテラシー教育を担いたいと考えています。 平成27年度から使用されている理科教科書には,子どもたちが小学校の4年間で大きく成長し,科学的な思考力を育て,未来を築くための力をつけることができるよう工夫を凝らしていますので,是非,多くの子どもたちに使ってほしいと願っています。 編集委員長石浦 章一 東京大学名誉教授・同志社大学特別客員教授すべての子どもたちの学習を支援し,確かな学力の定着と向上をねらいとした,指導しやすい教科書を創りたいと考えております。科学技術の発展に寄与する教科としての特性をふまえ,次世代を担う子どもたちが社会を生き抜く力を培うことができるように,「子どもの主体的な学びを支援する」というコンセプトのもとで,3つの編集基本方針を設定しました。編集の基本方針

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