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教師の方へ

私の実践・私の工夫(生活)

みんなでふやそう! ニコニコ笑顔

1年

大阪府小学校 教諭

1.単元名

だいすきだよ

2.単元目標について

【関心・意欲・態度】

  • *家の仕事に関心を持ち,どんな仕事があるのか進んで調べようとする。
  • *自分から進んで,お手伝いをしようとする。
  • *自分の選んだお手伝い(仕事)を継続しようとする。
  • *自分のことは自分でしようとする。

【思考・表現】

  • *自分にできることを見つけ,お手伝いをどんどんする。
  • *やってみたお手伝いの内容や感想を伝えることができる。

【気づき】

  • *自分自身の成長を感じることができる。また,家族も喜んでくれることに気づく。
  • *家の仕事をする中で,家族の役に立っていることに気づき,喜びを感じることができる。

3.指導にあたって

本単元では,家でのお手伝いを通して,自分も家族も笑顔になれる経験を積ませたい。家の仕事をすることで自分は家族の役に立っていることに気づき,喜びを感じさせたい。また,できることが増えたなぁと,自分自身の成長も感じ,そのことを家族も喜んでくれることに気づかせたい。これらのことに気づけば,今後,自分に出来ることを探し,進んでやってみようとする態度や自分のことは自分でしようとする態度など,自立の基礎を養えると考える。

学習するまでは,自分の気が向いたらするお手伝いだったが,この単元学習が終わる頃には,これからも自分にできることを見つけ,お手伝いをどんどんしようとする子ども達になっていて欲しい。また,自分が責任を持って行える家の仕事が1つでも出来れば…と願い,指導を進めた。

4.指導計画(全12時間)

第1次 どんな仕事があるのかな?<3時間>

第2次 家でお手伝いに挑戦しよう<2時間>

  • *やってみて嬉しかったこと,困ったことを発表しあおう。(1時間)
  • *取り組みをふり返ろう。(1時間)

第3次 もっとニコニコ笑顔を増やそう<7時間>

  • *冬休みにしたいお手伝いを考えよう。(1時間)
  • *やってみよう(冬休み)
  • *やってみて,嬉しかったこと,思ったこと,考えたこと,上手になったことなどを発表しよう。(5時間)
  • *ふりかえろう。(1時間)→ ずっと続けよう。<生涯>

5.私の工夫

① 家族と心通い合う経験を通して,児童が自立の基礎を養えるよう,単元学習に入る前に,保護者に協力してもらえるよう,学年だよりでお願いした。

【強調して伝えたこと】

《学習のねらい》

  • *できるだけ自分のことは自分でやろうとする意欲を持つ。(自立の基礎を養う)
  • *自分がいつも責任をもってする家の仕事が1つでもでき,継続する。
    《お願い》家の仕事をした時はしっかり褒めていただけるようお願いした。

    〈具体的例〉『ありがとう』『助かったよ』『うれしいよ』『気持ちがいいね』
    『前より上手になったね』『できることが増えてすごいね』
    『自分のことは自分でしてえらいね』
    『あなたにできることが増えて,お母さんも嬉しいわぁ』

② お手伝い貯金『ニコニコ通帳』を作り,1つお手伝いをするとニコニコマークを1つ塗って貯めていく取り組みをした。保護者の方々と連携して,児童の頑張りを褒めていく通帳を作ることで,児童の意欲・関心を高めるようにした。

ニコニコつうちょう

6.授業の実際(単元の導入)

導入では,子どもがその活動をしたいと思うようなしかけが必要である。

単元の1時間目では,子ども達がそれぞれの家庭の仕事に興味・関心を持てるよう,写真(家事をする様子を撮ったもの)を使い,授業を展開した。

これらの他にも,ゴミ捨て,ボタンつけ,子どものお世話,花の水やり,窓ふき,トイレ掃除,食卓の用意,洗濯物干し,食器洗いなどをしている様子の写真を用意した。

たくさんの仕事に目を向けるきっかけを作ることができるよう,児童が注目できそうにない仕事の様子も写真に撮って用意した。

7.学習を終えて(成果と課題)

○成果

  • *『ニコニコ通帳』や『お手伝いをやってみようカード』で,家庭と担任が連携して,児童のがんばりを褒めたことにより,児童の意欲を大いに引き出せた。
  • *写真を使った導入で,いろいろな家の仕事に注目させることができ,その後児童が家の仕事に幅広く取り組むことができた。

○課題

  • *家庭であまりがんばることができない児童もいたので,できるようになったことを教師が精一杯褒めて励まし,意欲を高めることが必要である。
  • *この単元の学習は,家庭との連携がとても大切であり,継続した指導が必要となるので,単元の学習を終えた後でも家庭に協力してもらえるよう,こまめに呼びかけることが必要である。