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授業実践記録(英語)

3年生Reading授業の一工夫~北大対照文,予習なし,語彙,復習

北海道札幌東高等学校 高野 龍彦

1.はじめに

模試や実際の受験の際に行われる長文読解問題においては,初見の文章を読んで設問に答えることになる。以前の私の授業においては,生徒に予習をさせることを前提に進めており,授業が予習してきた内容の確認の場にすぎなかった。予習の段階が,初見の文章を読むことになるのだが,内容や文構造を理解できている生徒とっては,授業はあまり意味のないものであったろうと思う。予習なしで受験を意識させ,語彙の定着度を高め,復習としての宿題などを行わせることによって,単調だった流れから,切り替えの多い学習のリズムが見えてきた。現在担当している3年生のReadingの授業の実践例を紹介する。

2.具体的実践

※1レッスンの1つのパートの進め方の事例紹介
(生徒に予習は行う必要はないことを事前に伝えている)

(1) 北大対照文演習

①本校では,北海道大学を受験する生徒が多く,第4問の対照文に似せた問題を作成して取り組ませている。本来の問題は,対話文(Ⅰ)を読んで,その要約した文章(Ⅱ)に空所があり,その空所に入れるべき語を選択肢から選んで答える形式である。品詞を見分ける力があれば,対話文(Ⅰ)なしでも要約文(Ⅱ)を読んだだけで8割近くは答えられる。実際の問題は,12個の解答箇所に対して選択肢が24個あるのだが,授業では12個に対して12個としている。選択肢を増やすのが理想だが,進度を考えると5分間程度しかかけられない。

②本文のCDをかけて,解答箇所をディクテーションさせて確認させる。

(2) 内容理解と単語プリント

①本文の内容に関するプリントを配布し取り組ませる。英問英答や指示語を探させる問題で構成されている。時間は約5分間。

②生徒がわからなさそうな単語の一覧(英語+日本語)を示したプリントを配布する。単語を見て意味が分かっていれば○印を,まったくわからなければ×印を,あいまいであれば△印をつけさせる。プリントに掲載する単語は,素早い反応で答えられるかを重視しているため,高校3年生であれば理解できる単語も載せている。

③単語を理解したのち,再び内容理解のプリントに取り組ませ,解答の修正を行わせる。

④単語の定着度を高めるために,読みの練習(英⇒英,日⇒英)を行い,さらにペアを組ませてお互いに出題させる。その後,全体で確認する。時間は7分程度。

(3) 内容確認

①和訳が書かれたプリントを配布し,英文と照らし合わせて本文の内容を確認させる。時間は約3分。

②本文のCDをかけながらポイントを説明する。約10分。

(4) 音読

①本文のShadowingなど。
※1パート終了(40分程度)

(5) 復習プリント

1つのパートが終わると,当該パートに関する問題(文法+読解)を宿題として与え,次の時間に提出させる。7月までは行事の他,部活動の大会,学校祭(7月実施)などの準備のために,授業に集中することが難しく,英語に触れる時間も多くないので,7月いっぱいまでは意図的に宿題を課し,提出させている。

(6) 進度との兼ね合い

1つのパートの配当時間は40分の予定だが,進度によっては(1)と(2)①のプリントを宿題として与えることによって調整している。

(7) 家庭学習

内容を完全に理解し,何度も音読を行うようにということと,空いている時間があれば単語を覚えるようにとの指示を出している。

(8) 発展学習

さらに,もっと勉強を深めたい生徒のために,週に3回,基礎・標準に分けた自学用の読解問題対策プリントを配布し,読解量の不足を補っている。

3.その他

(1) 固定化した指導というものではなく,生徒の様子を見ながら指導を修正しており,現在は上記の指導が今の生徒に合っていると考えて行っている。

(2) 時間に余裕があるときには復習プリントをパート終了直後に行わせている。この時期は最後の大会が迫っており,家庭学習の時間も十分に確保できづらい。わずかな時間でも授業の中で取り組ませると,集中して短時間で解き終えることができる。

(3) 理想はもっと時間をかけて,本文を暗唱するまで取り組ませたいのだが,進度の都合で省いている。定期考査前に時間が取れる時はしつこくshadowingやペアワークを行って暗唱させている。

4.資料

北大対照文演習

単語プリント

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