2年
目指せ周南マスター!!飛び出せ周南探検隊!!

千葉県君津市立周南小学校
粕谷 真美

 

1.単元

目指せ周南マスター!!飛び出せ周南探検隊!!(レッツゴー町たんけん)

 

2.単元の目標

自分たちが住む町を探検し,町の自然,人々,社会,公共物などに関心をもつとともに,町や地域のよさを発見し,愛着をもつことができる。

 

3.単元について

 児童にとって何かを学ぶのは,家庭や学校だけではなく,児童を見守り,生活に大きく関わる自分たちの住む町(地域)からではないか。そこで,地域の人々との関わりを積極的に設定する必要がある。この単元では,活動を通して出会う人々と直接ふれあい,関わって親しくなるきっかけとなるよう設定した。この先,町の自然や人々との関わりを深めていきたいという意欲を持たせるうえで,とても意義のある単元だと考える。

 

4.活動の実際

時杯 学習活動(○) 児童の気づき児童の気づき
地域の人との関わり地域の人との関わり
課外(学活)
"すなみ地区"の広さや各地区が集まって周南になっていることに気づかせる。
学区全体の地図を使って学区の範囲を知る。
【周南てどこにあるの??】
周南地区ってどこにあるの?
周南ってどんなところ(1)
周南にはどんな場所があるか発表し,皿引や大山野・小山野方面には知っている場所が少ないことに気づかせる。
【周南で知っている場所を発表しよう。】
図1
さあ さくせんかいぎだ!(4)
周南探検隊を結成する。
知っている場所をもっと増やして周南にもっと詳しくなりたい!!そのために,探検に行く必要性を認識させる。
【周南をマスターするにはどうしたらいい??】
図2
探検隊は,目的地が同じ人同士で結成する。
 
探検の計画を立てる。
【探検隊の作戦会議をしよう】
図3
作戦会議の内容
探検のめあて
役割分担
道順の決定
準備する物
 
図4
探検先での質問やインタビューを考え練習をする。
【探検のリハーサルをしよう】
図5
児童より,【探検先に,探検したマークをつけたい!!】との声があがる。
探検時に,探検先へ渡すありがとうカードを作る。
 
図6
各探検隊ごとに,探検に出かける。
 
町をたんけんしよう 【宮下地区・遍照時】 【飛び出せ周南探検隊!!】
図7
【宮下地区・ヘアーサロン】  
図8
【皿引地区・牧場】  
図9
探検先についてだけではなく,途中などでも気がついたことや発見したことをカードに記入させる
 
【六手地区・六手八幡神社】  
図10
たんけんをまとめよう   【探検終了〜!!】
発見カードより
僕の家の周りには,田んぼがないけど,小松牧場に行く前には田んぼがいっぱいあって,なんかふしぎに思いました。
探検の途中でホタルぶくろの花を初めてみた。自然に咲くのを初めて知った。
畑のおばあさんに会って,いろいろな植物や食べ物を教えてくれて,おもしろいと思いました。
学校から離れるとどんどん木や草が多くなりました。チョウとかの虫がたくさん出ていてびっくりした。
知らない人が道を歩いていたけど,あいさつをしたら,「大きな声だね」と言われた。
発見カードを書き足したり整理したり,発見したことや調べたことをまとめたりする。
探検時の映像を見せ,詳しく書けるようにする。
振り返りカードによって,探検の振り返りをする。
図11
探検隊ごとに,発見カードをもとに探検マップを作る。
【皿引地区の探検マップ】 【探検マップを作ろう!!】
図12
探検したことを探検マップを使って発表し合う。
町探検でお世話になった人へのお礼の仕方について話し合う。
お礼の手紙・メッセージカードを心を込めて書く。
 
【お礼の手紙を渡しにいく】  
図13
発表の後,児童より「巨大マップを作りたい」との声が上がり,周南全体の巨大マップを作ることになった。
模造紙を貼り合わせ,主要な道路は教師が書く。そこに知っている場所や,自分の家を書き込んでいく。
【もっと大きな巨大マップを作ろう】
図14
巨大マップは教室に常に貼っておき,新しく発見したことなどを自由に加えられるようにしてある。
この後,マップを地域の情報いっぱいにしようと意欲を持って2回目の探検に向かった。
【模造紙6枚分の巨大マップ】

 

5.成果と課題

 児童に町探検以前に,「周南をすきですか」という調査をした。その答えは,23名が好きだと答えたが,3名は「わからない」と答えていた。理由を聞くと,「周南がよくわからない」「あまり遊ばないから」ということであった。この3名の児童が町探検後の調査では,「すき」と答えている。児童にとって地域を知り,地域との関わりを持つことが,親しみや愛着,長く関わっていたいと感じることにつながっているのだと知った。まずは,町探検後に26名すべての児童が周南を「好き」と答えたことが大きな成果であると考える。地域との関わりが少しずつ出来始めているように感じる。今後,「もっと」「こうしたい」といった子どもからの意欲的な発言が増え,自分の住む町について調べることの楽しさを感じとってくれればと思う。

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