2年
「つくろう,あそぼう」        
〜忍者になって遊ぼう!〜          
堺市立竹城台小学校
越智 京子
有村 京子
三浦美智子

1.単元について

 本校の2年生には,一人でお絵描きや読書をするのが好きな子,少人数の仲のよい友達とおもに遊ぶ子など,こじんまりした遊びをする子が多く,遊びに広がりや深まりがあまり見られないという実態があった。

 そこで,「つくろう,あそぼう」という単元を年間の柱として位置付け,その中で,心と体を思いっきり働かせる活動の場をできるだけ多く設定することにした。この活動を通して,集団遊びの楽しさを体験し,人との関わりも学んでほしいと考えた。

心と体を思いっきり働かせるダイナミックな活動をさせるために

*ダンボールのような大きな物を使い,作って遊ぶ活動を設定した。

  1学期・・・・ダンボールハウス作り(空き教室)
  2学期・・・・ペットボトルのいかだ作り(プール)
忍者のお城作り(体育館)

 この活動のなかで,

 ・いろいろな人への声かけにより,たくさんのものを用意できたこと

 ・

(空き教室)(プール)(体育館)と空間的なゆとりを保障できたこと

 ・

他教科との合科的な扱いにより,時間的なゆとりをもてたこと

 これらによりダイナミックな活動が展開できた。

*「忍者になって遊ぼう!」では,体験の場を教室の枠を外して学年で取り組み,
  
 ・1年生と交流 ・幼稚園児と交流 ・2年生の保護者を招待 ・他学年に開放と,
人との関わりを意識していろいろな人と関わることにより,幅の広い活動ができた。

 子どもたちは「忍者」が大好きである。「忍者になっていこうね」と声かけするだけで静かにすばやく行動してくれる。想像力が豊かですぐその気(忍者になった)になってくれるのである。この特性を生かして,「忍者」をテーマに取り組むことにした。これにより,子どもたちの興味・関心を持続させ,楽しく意欲的に活動させたいと考えた。

「忍者」をテーマに取り組む

*ネーミングの工夫

 ・学年のきまりを忍者のおきてと言い換え,
(1)しずかに (2)すばやく (3)弱音を吐かない (4)仲間を助ける と設定した

 ・

体育「ろくぼく」 →「石垣登りの術」 「平均台」→「一本橋渡りの術」等

*年間を通して,他教科や行事でも取り組む。

 ・「忍者になって遊ぼう!」までのおもな取り組み

生活科他教科行事
<体育>
忍者の修行をしよう!
 
<体育・水泳>
忍者の水中修行をしよう!
<運動会の団競>
お殿様に巻物を届けろ!
川下りの術をしよう!
(ペットボトルのいかだ作り)
<音楽>
忍たまの歌を歌おう
<秋の遠足>甲賀忍術村
忍者の体験をしよう!
<図工>
運動会でのがんばりを描こう!
忍者の体験を絵にしよう!
<講演会>(校外)
尼子騒兵衛さんに会いに行こう!


2. 指導の流れ 全23時間(生活12時間 図工6時間 特活4時間 道徳1時間)

 <秋の遠足>後の「楽しかった! また,行きたいなあ。」という子どもたちの意識や<講演会>後の「からくりのいっぱいあるお城を作りたい。」「手裏剣や衣装も作り,1年生を招待してあげたい。」という子どもたちの意見がでたことから,子どもたちの願いに添って「忍者になって遊ぼう!」の取り組みを始めた。

「忍者になって遊ぼう!」
 忍者になって何をしたいか話し合おう 
 特活1時間(学年で)
お城作りの話し合いをしよう
 特活1時間
忍者グッズを作って遊ぼう
お城を作って遊ぼう
 生活8時間
 図工4時間
↓  弓矢
手裏剣
衣装 等
↓  からくりドア
つり天井
迷路 等
忍者グッズをお家の人にも教えてあげよう
図工1時間 生活1時間 特活1時間
1年生を招待しよう
1年生招待の話し合いをしよう
(どんなことをしてあげようかな)
特活1時間
↓  お城の案内,忍術学園を作って教えたり,修行させたり 等。

 1年生招待の準備を始めよう 
 生活2時間
●担当に分かれて
・修行コース ・はんこ作り ・本作り ・看板作り ・衣装作り
・認定書作り ・振り付け
●全員で招待状作り  図工1時間
↓ 
 1年生に手裏剣や吹き矢の作り方を教えに行こう 
 道徳1時間
 招待した1年生といっしょに忍術学園で遊ぼう 
 生活1時間


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