四則に関して成り立つ性質

四則に関して成り立つ性質という場合,基本的に次の2つの内容を指しています。
一つは,計算を支える次のような法則で,いわゆる計算の法則と称されているものであり,もう一つは,たし算やひき算,かけ算,わり算に関して成り立つ性質です。

計算法則は,次の通りです。

1 交換法則
■+●=●+■ (加法の交換法則)
■×●=●×■ (乗法の交換法則)

2 結合法則
(■+●)+▲=■+(●+▲) (加法)
(■×●)×▲=■×(●×▲) (乗法)

3 分配法則
(■+●)×▲=■×▲+●×▲
(■-●)×▲=■×▲-●×▲

第4学年では,これまでの整数の計算をもとにしながら,基本となるこれらの計算法則をまとめることになっています。
一方,計算に関して成り立つものとして,第4学年で「除数,被除数に同じ数をかけても,同じ数でわっても商は変わらない」性質が新たに扱われます。

計算の法則にしろ,除法に関して成り立つ性質にしろ,単に形式的にそれらのきまりを指導していては,そのよさもおもしろさも感得できません。
具体的な事象に照らしたり,次のように,計算のくふうと関連づけたりして,それらのよさを明らかにすることが,何よりも大切です。

ア. 45+92+8=45+(92+8)
イ. 25×36→25×(4×9)=(25×4)×9
ウ. 99×56→(100-1)×56=100×56-1×56