アゲハをそだてよう!

アゲハをよぼう

 アゲハは,モンシロチョウと同じように,あたたかくなってきた4月ごろから活動を始めます。モンシロチョウは,アブラナのなかま(アブラナ科)にたまごをうみますが,アゲハは,ミカンやサンショウのほか,カラタチやユズなどミカンのなかま(ミカン科)にたまごをうみます。それらの葉を,よく調べてみましょう。
アゲハのたまご

アゲハをよぶには
 アゲハをよぶには,ミカンの木を植えておけばよいのだけれど,モンシロチョウをよぶためにそだてたキャベツやアブラナにくらべると,そだてるのに時間がかかる。また,あまりそだたない間にアゲハをそだて始めると,えさの葉がすぐになくなってしまう。
  だから,大きな木がなければ,はやめにミカンなどのたねをまき,植木ばちなどでそだてて,観察するじゅんびをしよう。
  ミカンの木は大きくなるので,植木ばちをおいておく場所にも注意しよう。食べたミカンなどにたねが入っていれば,それをまいてそだてるといいよ。
芽が出たミカン やじるし 3ヶ月後
芽が出たミカン
 
3ヶ月後


アゲハのたまごを観察しよう
 アゲハのたまごは,新しい葉のうらがわにうみつけられていることが多いです。ミカンなどの葉のうらがわをよくさがしてみましょう。
 うみつけられてすぐのアゲハのたまごは黄色く,1mmほどの玉のような形をしています。時間がたつにつれてだんだんと色がこくなり,よう虫がうまれる前には黒くなっています。たまごがうみつけられてから4〜5日ほどで,よう虫はうまれます。
 アゲハのよう虫には,ミカンなどの葉をあたえましょう。よう虫が小さいときは,やわらかい新しい葉をあたえましょう。



アゲハのよう虫のそだち
 たまごから出たばかりのアゲハのよう虫は,まず,たまごのからを食べます。これはモンシロチョウと同じです。それから,葉を食べます。



 アゲハのよう虫も,だっぴをして大きくなります。そして,だっぴをするたびに体は大きく,太くなり,色も変わっていきます。食べる葉の量も多くなります。よう虫の大きさや色を観察しましょう。また,食べる葉の量やふんの量も観察しましょう。
  うまれたばかりの1れいよう虫
 


今、何れいよう虫?

 アゲハのよう虫が,どのぐらいそだっているかわからないときは,下の表をめやすに考えよう。それぞれのよう虫で,そだち方にちがいがあるので,下の表とぴったり同じにはならないこともあるよ。

長さ
1れいよう虫
4mm
2れいよう虫
7mm
3れいよう虫
15mm
4れいよう虫
20mm
5れいよう虫
35mm
 
アゲハのよう虫

  そだつにつれて,アゲハの体の色が変わっていくよ。いちばん大きく変わるのは,4れいよう虫から5れいよう虫になるとき。それまでは茶色だった体が緑色になるよ。この写真は,5れいよう虫になったばかりのアゲハだよ。ぬいだ皮(ピンク色の矢じるしの先にあるもの)の色と体の色が,まったくちがうのがわかるね。


せい虫になったよ

  アゲハのよう虫が大きくなるにつれて,食べる葉の量も,出すふんの量も多くなります。5れいよう虫になり,さなぎになる前には何も食べなくなります。そして,たくさんのふんを出して,やがてさなぎになる場所をさがして歩き回ります。



 さなぎになる場所を決めると,おしりを糸で動かないようにし,さらに体に糸をまきつけて,体が動かないようにします。そして,だっぴをして,さなぎになります。さなぎになると,えさを食べず,動かなくなります。
  アゲハのさなぎ
  
羽化したアゲハ    
 さなぎは,何日かすると,さなぎの中からせい虫が出てきます。これを羽化(うか)といいます。
 チョウのせい虫の口は,ストローのようになっていて,花のみつをすうのにつごうがよい形をしています(ピンク色のやじるしの先にある,丸まっているものが口です)。葉を食べていたよう虫のときと,口の形がちがいます。



 せい虫は,しばらくするととびたちます。とび回り,ときには花のみつをすい,やがてめすとおすが出会い,こうびします。こうびしたアゲハのめすは,ミカンなどにたまごをうみ,また新しいアゲハの一生がはじまります。これをくり返して,いのちが受けつがれていきます。



読んでくれたみなさんへ

「モンシロチョウをそだてよう」「アゲハをそだてよう」を読んでいただき,ありがとうございます。 楽しく読むことができたでしょうか。読んだかんそうを聞かせてくださいね。
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