英語授業実践記録
T.E.E.(Teaching English in English)の実践から
−2013年度高等学校学習指導要領の施行に向けた3つの提言−
(東京)帝京高等学校
伊藤 充
 
1.私見−T.E.E.構想の背景

 平成14年7月,文部科学省が英語教育を抜本的に改善する目的で,「『英語が使える日本人』の育成のための戦略構想」を総合的かつ具体的なアクションプランとして作成した。経済や社会などの様々な面でグローバル化が急速に進む中で,広い視野を持って国際的な理解と協調を図る上で大切な英語のコミュニケーション能力を21世紀に生きる子供たちが身につけるための国を挙げた長期プロジェクトの出発点はこの時だと考えられる。
 そして,平成15年3月に「『英語が使える日本人』の育成のための行動計画」が策定された。その中で「『英語が使える日本人』育成の目標」や「英語教育改善のためのアクション」が示され,平成16年からの5か年で「英語が使える日本人」を育成する体制を確立すべく,平成20年度を目指した英語教育の改善の目標や方向性が明らかにされたのである。その内容に則り,平成16年から平成20年まで毎年「『英語が使える日本人』の育成のためのフォーラム」も開催された。
 その後,平成20年1月の中央教育審議会答申「幼稚園,小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善について」,そして同年12月の中央教育審議会教育課程部会における「高等学校学習指導要領案」の公表を経て,平成21年3月「高等学校学習指導要領」の公示に至った。以上の経過を見てみると,文部科学省は長期計画に基づき,T.E.E.構想に関してかなりの本腰を入れて取り掛かっていると言えるのではないだろうか。
 多くは存じ上げないまでも,これまで数多くの日本人英語教師によってT.E.E.が実践されてきたことであろう。それらの先生方と同様に,2013年度の当該学習指導要領施行にタイミングよく先行した形とはなってはいるが,私自身の継続的なT.E.E.の実践は当該学習指導要領の施行を視野に入れたものではなく,日本人の,日本人による,日本人のための英語教育の将来的可能性を探るための個人的挑戦なのである。そして今日までの実践において結論的に強く感じていることは,先ずは教育現場の教師一人一人がT.E.E.の実践を通じてその意義を検証すると同時に,各々の学校環境や学級環境における生徒の理解の状況を把握しながら,より有効なT.E.E.を継続的に研究する必要があるということである。そして,その研究を進めるに当たっては,現場教師間の協同と情報交換のためのネットワークの構築が必要であると強く感じている。そのことについては,「4.T.E.E.に向けた3つの提言」の「(3)『T.E.E.ねっと』について」の中でその趣旨を述べたい。

 
2.T.E.E.における16の様相−
“Table of the 16 phases in T.E.E.
environment(伊藤式)”

 最初にT.E.E.の実践を考えた際,「そもそも『T.E.E.の定義』とは?」と「『T.E.E.のバリエーション』にはどの様なものがあるのか?」という2つの疑問が浮かび上がった。T.E.E.の定義やそのバリエーションなどは文部科学省が明言するようなことではないかもしれないし,そもそもそれらを考える必要はないのかもしれない。しかし,私のような頭の固い人間にとっては,これぞというT.E.E.の理想的な形やそのバリエーションを最初に明確に示してもらえないことが不満なのである。
 それならば,試行錯誤しながら考えていくしかないということで,私自身が通常の学校英語教育環境においてT.E.E.を実施した経験を基にして考案したバリエーションが次の“Table of the 16 phases in T.E.E. environment(伊藤式)”である。しかし,当“Table”に関して言及しておくべきことは,T.E.E.の実践においてPhase I から II へ,そして各Phaseにおいて1から8へと数が大きくなればなるほどT.E.E.の内容レベルが上がるというものではなく,生徒の理解度や習熟度に応じてどの“Phase”が最適であるのかを担当教師が十分検討し,その採用した“Phase”に応じた授業内容を各教師が適宜工夫することにより,将来的に益々有効な授業展開を期待できるということである。
 下記“Table”は,一見してお分かり頂けるとおり,最初に,「教科書内容」が「英語+日本語」(従来の英語の教科書)の構成となっているのか,または「英語のみ」(和訳確認部及び一部解説等を除く)の構成となっているかによって大きく2つ( I と II )に分類した。その趣旨については,「4.T.E.E.に向けた3つの提言」の「(1)教科書について」の中で詳しく述べたい。
 2番目に,教師の口頭表現が「英語+日本語」の構成となっているか,または「英語のみ」(和訳確認部及び一部解説等を除く)の構成となっているかによって2つ(AとB)に分類した。日本人教師による日本の英語教育の発展と可能性を考慮すれば,基本的に授業中は「英語のみ」が理想。当該学習指導要領解説で述べられている「生徒が,授業の中で,英語に触れたり英語でコミュニケーションを行ったりする機会を充実するとともに,生徒が英語を英語のまま理解したり表現したりすることに慣れるような指導の充実を図る」という狙いを最大限に達成するための指導を行うべきである。しかし,生徒の理解の状況を把握する過程を考慮すれば,「英語+日本語」で口頭表現をせざるを得ない授業環境が多く発生してくる。
 3番目に,板書の内容が「英語+日本語」の構成となっているか,または「英語のみ」(和訳確認部及び一部解説等を除く)の構成となっているかで2つ(1と2)に分類した。口頭表現と同じく,板書の内容も基本的に「英語のみ」が理想。当該学習指導要領解説で述べられている「生徒が,授業の中で,英語に触れたり英語でコミュニケーションを行ったりする機会を充実するとともに,生徒が英語を英語のまま理解したり表現したりすることに慣れるような指導の充実を図る」という狙いを最大限に達成するための指導を行うべきである。しかし,板書の内容においても生徒の理解の状況を把握する過程を考慮すれば,「英語+日本語」で行わざるを得ない授業環境が多く発生してくる。
 最後に,資料・小テスト・定期考査の内容が「英語+日本語」の構成となっているか,または「英語のみ」(和文英訳部及び一部解説等を除く)の構成となっているかで2つ(aとb)に分類した。ここでも,基本的に「英語のみ」が理想。当該学習指導要領解説で述べられている「生徒が,授業の中で,英語に触れたり英語でコミュニケーションを行ったりする機会を充実するとともに,生徒が英語を英語のまま理解したり表現したりすることに慣れるような指導の充実を図る」という狙いを最大限に達成するための指導を行うべきである。しかし,資料・小テスト・定期考査の内容においても生徒の理解の状況を把握する過程を考慮すれば,「英語+日本語」で行わざるを得ない授業環境が多く発生してくる。なお,「英語のみ」の資料を常に準備するためにはインターネットの活用が重要となる。

Table of the 16 phases in T.E.E. environment(伊藤式)
I . 教科書内容:英語+日本語(指示,解説,注解,付録等)         ※従来の教科書方式
A. 口頭表現:英語(指示,解説)+日本語(和訳確認部,一部解説)
1. 板 書:英語(語句,例文,解説)+日本語(和訳確認部,一部解説)
a. 資料・小テスト・定期考査:英語+日本語(解説,注解,和文英訳部)
Phase I −1
b. 資料・小テスト・定期考査:英語のみ(和文英訳部及び一部解説等を除く)
Phase I −2
2. 板 書:英語のみ(和訳確認部及び一部解説等を除く)
a. 資料・小テスト・定期考査:英語+日本語(解説,注解,和文英訳部)
Phase I −3
b. 資料・小テスト・定期考査:英語のみ(和文英訳部及び一部解説等を除く)
Phase I −4
B. 口頭表現:英語のみ(和訳確認部及び一部解説等を除く)
1. 板 書:英語(語句,例文,解説)+日本語(和訳確認部,一部解説)
a. 資料・小テスト・定期考査:英語+日本語(解説,注解,和文英訳部)
Phase I −5
b. 資料・小テスト・定期考査:英語のみ(和文英訳部及び一部解説等を除く)
Phase I −6
2. 板 書:英語のみ(和訳確認部及び一部解説等を除く)
a. 資料・小テスト・定期考査:英語+日本語(解説,注解,和文英訳部)
Phase I −7
b. 資料・小テスト・定期考査:英語のみ(和文英訳部及び一部解説等を除く)
Phase I −8
II . 教科書内容:英語のみ(和訳確認部及び一部解説等を除く)
A. 口頭表現:英語(指示,解説)+日本語(和訳確認部,一部解説)
1. 板 書:英語(語句,例文,解説)+日本語(和訳確認部,一部解説)
a. 資料・小テスト・定期考査:英語+日本語(解説,注解,和文英訳部)
Phase II −1
b. 資料・小テスト・定期考査:英語のみ(和文英訳部及び一部解説等を除く)
Phase II −2
2. 板 書:英語のみ(和訳確認部,一部解説等を除く)
a. 資料・小テスト・定期考査:英語+日本語(解説,注解,和文英訳部)
Phase II −3
b. 資料・小テスト・定期考査:英語のみ(和文英訳部及び一部解説等を除く) Phase II −4
B. 口頭表現:英語のみ(和訳確認部及び一部解説等を除く)
1. 板 書:英語(語句,例文,解説)+日本語(和訳確認部,一部解説)
a. 資料・小テスト・定期考査:英語+日本語(解説,注解,和文英訳部) Phase II −5
b. 資料・小テスト・定期考査:英語のみ(和文英訳部及び一部解説等を除く)
Phase II −6
2. 板 書:英語のみ(和訳確認部及び一部解説等を除く)
a. 資料・小テスト・定期考査:英語+日本語(解説,注解,和文英訳部) Phase II −7
b. 資料・小テスト・定期考査:英語のみ(和文英訳部及び一部解説等を除く) Phase II −8

 
3.T.E.E.の実践例(概要)

 もし,この場で各学級におけるT.E.E.の様子を詳細に解説させて頂くとしたら,それだけで数ページの紙面を割くことになるので,ここではその概要についてのみ述べたい。

(1) 事例No.1:A学級(仮称)

 【科目】英語 I(高校1年),英語 II(高校2年),Reading(高校3年)

[1] 学級環境

 特に医学部・歯学部・薬学部への進学を希望する生徒が多い学級である。英語の習熟に関しては高いレベルが要求されている。学級担任及び生徒との事前の打ち合わせの上でT.E.E.を実践。

[2] 授業内容(Phase I −1)の概要

 通常の検定済み教科書とそのワークブックを中心に授業展開。教科書内容の展開を含めて,指示や口頭説明はすべて英語による。
 日本語訳に関しては,T.E.E.による授業進行の流れを考慮してその課の学習が終わるころに確認の翻訳例を生徒に配布。
 加えて,教科書中の各課のテーマに添った資料の配布及び解説。単語小テストの実施。

[3] 考察

 いわゆる講読の授業ではあるが,翻訳活動をあまりに重要視してしまうと,T.E.E.が間の抜けたものになってしまうことを強く感じる。あくまでも英語による口頭説明によって重要語句や必要な文法事項及び話の背景などは解説するが,英語文を日本語訳する時間は最小限に止め,その分の時間を生徒と教師または生徒間のコミュニケーション活動に当てる工夫が大切となる。その具体的なコミュニケーション活動内容については,生徒の理解の状況を把握しながらの教師の腕の見せ所であろう。

(2) 事例No.2:B学級(仮称)

 【科目】Writing(高校2年)

[1] 学級環境

 特に医学部・歯学部・薬学部への進学を希望する生徒が多い学級である。英語の習熟に関しては高いレベルが要求されている。学級担任及び生徒との事前の打ち合わせの上でT.E.E.を実践。

[2] 授業内容(Phase I −1 )の概要

 通常の検定済み教科書とそのワークブックを中心に授業展開。教科書内容の展開を含めて,指示や口頭説明はほとんど英語による。
 加えて,授業冒頭の毎日一人の英語プレゼンテーション(「昨日行なったこと」などについて,3文程度を教壇上から発表させる)。

[3] 考察

 特に,授業冒頭の英語プレゼンテーションは,教師による発表内容の確認などを通じて各生徒とのコミュニケーションの場を創り出すのには絶好の機会であった。しかし,“Writing”の授業ということもあり,文法事項の解説と練習問題の解答にほとんどの時間を取られる。授業進度の関係とはいえ,少ない単位数の授業における限られた時間内で生徒とのより有効なコミュニケーションの場を創り出していくことができるかどうかが今後の課題である。

(3) 事例No.3:C学級(仮称)

 【科目】英語 I(高校1年),英語 II(高校2年),Reading(高校3年)

[1] 学級環境

 日本人の留学経験者を中心に構成され,帰国子女や海外留学生の受け皿にもなっている学級であり,全体的に英語習熟度は高い。T.E.E.が基本となっている特例の学級。

[2] 授業内容(Phase I −2 )の概要

 通常の検定済み教科書とそのワークブックを中心に授業展開。教科書内容の展開を含めて,指示や口頭説明はすべて英語による。
 加えて,補助教材として準備された大学入試過去問題(長文読解及び文法)のプリントに関する解答確認及びその解説。

[3] 考察

 特例的な当学級に関しては,T.E.E.環境下の日本人教師の授業に英語を母語とする留学生が出席している場合についてコミュニケーションの見地で言及したい。留学生には時々英語に関する質問をして答えさせたり,英語の使い方に関する意見を聞いたり,テキストで扱っている題材の主題についての留学生自身の意見を発表させたりした。留学生と教師との間のそれらのやりとりを聞くことによって,他の生徒たちは英語コミュニケーションを客観的に経験することになる。また,留学生に英語文を朗読させると,テープやCDからは得られない臨場感があることを教師や生徒は体感することとなる。そして,教師自身が説明時などに,「いかにも意味不明な英語表現だった」とか「いかにも不適切な英語表現だった」などと気付いた時でも,大抵の場合留学生は不思議そうな顔や嘲笑的な顔などは見せずに,結構真面目にお付き合いしてくれるものである。T.E.E.に日本人英語教師が四苦八苦している様子に同情してくれるのだろう。留学生自身も日本にやって来て,日本語に四苦八苦しているのだろうから,言葉を介したコミュニケーションに四苦八苦している者同士の共感がその場に生まれているようだ。

 
4.T.E.E.に向けた3つの提言

(1) 教科書について
 先ず,「英語のみ」(和文英訳部及び一部解説等を除く)の教科書構成が理想的である。何故なら,経験上T.E.E.環境下においては日本語が出てこないほうが授業を進めやすいのである。教科書に英語と日本語が表記されていると,生徒に日本語の指示文を読ませながら英語で指示を出し,同じく日本語で表記されている解説文,注解や付録等を読ませながら英語で解説し,再び日本語の指示文を読ませながら英語で指示を出していくという流れにならざるを得ない場面が多々ある。それを繰り返してみれば分かるが,いかにも間抜けたT.E.E.になってしまい,あえて英語で授業を進めようとしている自分が情けなくさえ思えてくる。生徒の頭の中もさぞや混乱していることだろう。
 次に,発音記号とその発音練習に関する内容をどこまで深く扱うことができるかが重要な問題となる。言うまでもなく,口頭コミュニケーションにおいて英語が通じるということは,英語を母語とする人の英語の発音が理解できて,その発音を再現できるということに他ならないからで,幼児期には既に日本語式に言語中枢が固まっているほとんどの日本人にとっては,日本人式発音の英語からの決別が必要となる。学校教育において本気で「コミュニケーション」に主眼を置くからには避けては通れない大改造なのである。

(2) 指導方法について
 「大学受験」を直接の目的とするのではなく,英語を手段として国際人としてのコミュニケーションを学ぶという観点から学校英語教育の在り方・将来の道筋を考えてみるとき,T.E.E.の実践を通じて,その意義と発展的可能性を大いに体感するところである。
 T.E.E.となると,溢れんばかりの語彙力と表現力を持って英語を話しまくらないといけないかのように錯覚を起こしてしまうかもしれないが,授業中の生徒への指示,語彙や文法上の解説,教科書内容の説明等々考えてみると,日々の授業形式に関しては,ものすごい数のバリエーションは実際には発生してこないであろう。しかし,指導方法について言えば,T.E.E.におけるパターンに行き詰まってからが教師の腕の見せ所なのではないだろうか。大げさな表現だが,T.E.E.の可能性は無限大であるように感じてならない。副教材を含めた様々な教材活用における可能性はもとより,2013年度施行の当該学習指導要領において述べられている「英語に関する各科目については,その特質にかんがみ,生徒が英語に触れる機会を充実するとともに,授業を実際のコミュニケーションの場面とするため,授業は英語で行うことを基本とする。その際,生徒の理解の程度に応じた英語を用いるよう十分配慮するものとする。」という内容に則って考えてみても,授業中のあらゆる場面を通じての生徒とのコミュニケーションのとり方に関する方法論は,教師の口頭表現の扱い方一つを考えてみても,限りなく発展するものと考えられる。

(3) 「T.E.E.ねっと」について
 結局のところ,英語はコミュニケーションの道具なのだから,T.E.E.の環境下においても使うべくして使っているうちに何となく身体に馴染んでくる。教師だから生徒だからという区別なく,一様にそのT.E.E.環境に慣れてきて,授業で使われている英語に違和感を感じなくなる。そのことは当然といえば当然だが,実際にT.E.E.を実践してみなければ「体感」できないことなのであろう。この「体感」を経験し,研修と協同のために「T.E.E.ねっと」の和を現場の教師間に広げていくことが重要であると信じている。
 以下の内容は,以前に啓林館をはじめとする大手出版社の学校現場担当者の方々に,訪問先の学校の英語教師の方々へのご配布をお願いしたことがある「T.E.E.ねっと」へのお誘いの文書からの抜粋である。関心のある先生方からご連絡を頂ければ幸いである。

【「T.E.E.ねっと」へのお誘いより(抜粋)】

 2013年度施行予定の高等学校学習指導要領案に盛り込まれております「英語の授業は英語で行うことを基本とする」に関しましては,英語教諭ならば誰もが近い将来に起こり得ると予測できた内容だと思いますが,今回の改正案は少なからず波紋を我々日本人英語教諭に投じております。
 昨今の様々な教育機関によって開催されておりますTeaching English in English(T.E.E.)に主眼を置いた研修会にいくつか参加させて頂いたものの,自身が教壇に立ち,従来の「英語 I ・ II ,リーディング,ライティング」等をほとんど英語のみで教えている自分像を今一歩描ききれないのが,私同様に多くの日本人英語教諭の現実ではないだろうかと考えております。私自身,T.E.E.の概念をどの様に解釈するのが理想的なのか,そしてこれぞという理想的な運用方法はあるのか等々様々な疑問にぶつかっております。
 各学校環境や学級環境におけるT.E.E.の解釈や運用方法は違ってくるはずです。そしてそこには各先生方ご自身の個性も取り込まれるべきものであると考えます。ここにT.E.E.の将来的可能性をご一緒に考えさせて頂ける相互交流形式のネットワークがあればどんなに心強いことでしょう。
 私が今回先生方にお声掛けをさせて頂いている趣意は以下の3点です。

1. 実際の通常の授業においてT.E.E.形式の授業を観察して頂き,ご自身なりのT.E.E.を考察して頂く。
2. 実際の通常の授業においてT.E.E.形式の授業を観察させて頂き,自分なりのT.E.E.を考察させて頂く。
3. 相互交流が難しい遠隔地の場合等,T.E.E.に関する情報の交換をさせて頂く。

 もし先生方がT.E.E.形式の授業を実際に実施されておられるかまたはご興味をお持ちの際,ご賛同頂けるものでありましたら,ネットワークを広げるべく下記までご連絡を頂き,可能な範囲で相互の交流を持たせて頂ければ幸いです。日本中の各地域におけるT.E.E.情報ネットワークが広がれば,たとえ最初が遠隔地どうしの相互交流または情報の交換のみであっても,将来的にはより近距離での相互交流が可能になると考えられます。堅苦しい組織ではなく,簡単な情報交換サークルとお考えください。
 ご連絡をお待ち致しております。

連絡先mitsuru@teikyo.ed.jp

〒173-8555 東京都板橋区稲荷台27−1 帝京高等学校  伊藤 充
  (TEL)03−3963−4711(代表)/(FAX)03−3963−6415

 
5.参考資料−
2013年度施行の高等学校学習指導要領
におけるT.E.E.に関する内容

(1)「高等学校学習指導要領 第2章・各学科に共通する各教科,第8節・外国語,第3款・英語に関する各科目に共通する内容等の4.」より引用:
「英語に関する各科目については,その特質にかんがみ,生徒が英語に触れる機会を充実するとともに,授業を実際のコミュニケーションの場面とするため,授業は英語で行うことを基本とする。その際,生徒の理解の程度に応じた英語を用いるよう十分配慮するものとする。

(2)「高等学校学習指導要領解説(2009年12月25日公表)外国語編・英語編」について:
[1]「授業は英語で行うことを基本とする」については,「教師が英語で授業を行うとともに,生徒も授業の中でできるだけ多く英語を使用することにより,英語による言語活動を行うことを授業の中心とすることである。これは,生徒が,授業の中で,英語に触れたり英語でコミュニケーションを行ったりする機会を充実するとともに,生徒が,英語を英語のまま理解したり表現したりすることに慣れるような指導の充実を図ることを目的としている」とし,「簡単な指示のみを英語で行うのではなく,例えば,説明や生徒の理解の手助けを行う際も,英文の内容を簡単な英文で言い換えるなどすることにより,授業を英語で行うよう努めることが重要である」とした。また,「言語活動を行うことが授業の中心となっていれば,文法の説明などは日本語を交えて行うことも考えられる」とした。
[2]「生徒の理解の程度に応じた英語を用いるよう十分配慮するものとする」については,「教師は,生徒の理解の状況を把握するように努めながら,簡単な英語を用いてゆっくり話すこと等に十分配慮することとなる」とし,生徒の理解の状況によって,「日本語を交えた指導を行う場合であっても,授業を英語で行うことを基本とするという本規定の趣旨を踏まえ,生徒が英語の使用に慣れるような指導の充実を図ることが重要である」とした。

以上