3.選択理科・自由研究の活動内容
 年間学習計画にあるように,自由研究として,計画,観察・実験,まとめ,発表で計20時間の時間を設定し,生徒が個人,または1〜4人のグループを作り,取り組みました。前期32名のテーマと活動内容及び人数は次のとおりです。
テーマ活 動 内 容人数
青写真
日光写真に必要な薬品の調合や実際の撮影を自分たちで活動計画を立て実施する。
2人
お酒の中のアルコール量
ウィスキー,焼酎,カクテルなどの中のアルコールの量を測定する。
4人
学校の周りの植物分布
学校の周りの植物を季節ごとに調査し,写真等を使ってまとめる。
2人
発泡入浴剤
実際に発泡入浴剤を作り,お湯への溶け方を調べる。
4人
ガラス作り
ガラスの原料(一酸化鉛,二酸化ケイ素,ガラスホウ砂)と色づけの薬品で色つきガラスを作る。
4人
色いろいろ
身近な食品に含まれている合成タール色素の有無及び,その量の多少を毛糸を使って調べる。
4人
ヨウ素液の実験
10種類の食品のヨウ素反応を調べ,ヨウ素液と二酸化炭素・酸素を使った実験を行う。
3人
くだもの電池
梅干しのすりつぶし液,レモン,グレープフルーツ,ミカン,リンゴを使った電池の性能を調べる。
2人
スライム作り
いろいろな割合でPVA糊とホウ砂を混ぜてスライムを作り,いろいろな性質について調べる。
1人
バター作り
冷水と生クリームを用いてバターを作り,湯を用いた場合などと比較してみる。
2人
シャボン玉
どうしたら大きいシャボン玉ができるのか,色や臭いをつけられるのか等を,実験によって調べる。
4人

4.選択理科の活動を終えて
 1)

ガラス作り
 年間学習計画に沿った学習活動について
 基本的実験,自由研究とその成果の発表,社会人講師による講義といった内容で行ったが,ほぼ計画通り行われました。ただ実験計画には時間がかかったようです。
 基本的実験の「結晶作り」,「葉脈標本作り」,「ピンホールカメラ作り」は大変意欲的で熱心に取り組み,楽しい時間を過ごしたようでした。

 2)

 毎時間の生徒の自己学習記録,学習終了時の自己評価について
 毎時間の自己評価が,その時間の振り返りになると同時に,次の時間の活動の意欲につながっていきました。しかし,自ら考え取り組むことについてまだ慣れていないためか,少なからず不安を感じている生徒もいました。

 3)


発表会風景
 生徒の活動の姿について
 意欲的に楽しく活動しており,研究のまとめや発表の仕方も立派でした。

 4)

 施設・整備面について
 校外学習を行うには,交通手段もなく,時間の確保も困難です。身近な自然環境が少なくなってきているのが残念です。

 5)

 教師の指導体制について
 人数も多く2つの教室での実験のためTTはよかったと思います。環境関係では,外部講師の実践に基づく「ぼかし」の講義を取り入れましたが,生徒も興味・関心を持って聞いており,好評でした。

5.おわりに
 講座の編成では,生徒の第1希望を優先して選択教科の授業を組織しますが,理科としても,教科の特色を生かした選択コースを多様化したり,社会人講師や各種関係機関を活用したり,年間学習計画を充実させて授業展開を工夫しました。また,適切に評価できるよう自己評価表等を工夫したりして,教職員全員の共通理解の上で,さらに研究を深め,生徒が活き活きと活動する姿が見える授業・学校にしていきたいと考えています。

      

葉脈標本づくり

社会人講師とのTT授業

観察・実験風景

発表会の準備
  

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