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| 稲沢市立稲沢西中学校 野村 和正 稲沢市立治郎丸中学校 後藤 健太郎 |
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1.はじめに 「自ら学び自ら考える力」は,生徒がこれまでの体験や既習事項を基にしながら,自分で工夫をして課題を解決したり,新しい考え方や処理の仕方を生み出したりする学習の中で高められる。このような学習の積み重ねの中で育成された「自ら学び自ら考える力」は,生徒にとっては,いろいろな学習場面,日常生活,さらには将来の社会生活での活動の基になり,「生きる力」に結びつくものになる。数学科において,「自ら学び自ら考える力」の育成は「既習の知識や技能,考え方を基にして筋道を立てて考える力」の育成につながるものであり,個に応じた指導を行う中でより育まれるものと考える。そこで,より段階をふんだ思考が必要となる文章題を解く場面において,個の発想を生かして,数量関係を把握させることで「数学的な考え方」の育成をねらう。 2.研究の方法
個の発想を生かし,つながりを深める授業を構成するために,次のような3段階で思考を深める基本的な授業の流れを考え取り組んだ。
3.研究の実際 中学校2年生「連立方程式の利用」の割合に関する文章題での実践について述べる。取り組んだ問題は,「ある店で,シャツとパンツを1組買いました。定価とおりだと,1組の値段は3500円でしたが,シャツは定価の30%引き,パンツは定価の20%引きだったので代金は2700円になりました。このシャツとパンツの定価はそれぞれいくらですか。」である。 (1)「個人で考える時間」についての実践と考察 数量関係を個人で絵・情景図・表・言葉の式など,自由に表現させるという数学的活動を取り入れた。その結果,以下に示すようなものが考えとしてでてきた。
資料 このように,必ず自分なりの自由な絵・情景図・表・言葉の式などで表現させることで,数量関係を自分なりに把握しようとしていることが分かる。また,このような活動は,回を重ねるごとに,より式が立てやすい表現に変わっていった。生徒の感想の中には,「難しいけど,絵をかきながら考えられるので楽しかった。」という意見もあり,絵や図などで考えをまとめるだけでなく,意欲の高まりにもつながっていった様子がうかがえた。 (2)「グループで考えを練る時間」についての実践と考察 ここでは,グループ内等質グループを基本とし,4人ずつで構成し話し合いをさせた。そして,自分の意見を発表し合う場面では,自分のかいたものを見せながら説明させ,「なんでそんな図になるの?」「もう一度説明して下さい。」など,自分の疑問に思ったことを質問させるようにした。そして,様子を見て「グループで相談をして,式が立てやすい表し方をグループで1つ考えよう。」と投げかけ,グループで考えをまとめさせた。その結果,生徒たちは,お互いの考えの良いところを取り入れながらより良い表現を考えることができた。以下に示すようなものが考えとしてでてきた。(資料
資料 グループでの活動の中で,自分の考えを人に伝える機会を設けたグループでの活動は,今まで話し合いに受け身で参加していた生徒を能動的に参加させることができた。また,考えを共有し認め合うことができるので,生徒が自分の考えやグループでの考えに自信をもつことができ,学習意欲の向上にもつながった。 (3)「全体で考えを深める時間」についての実践と考察 ここでは,グループごとに考えを発表し合い,全体として考えを深めることをねらった。発表する生徒は教師が机間指導を通して,比較的発言の少ない生徒を意図的に指名した。このことにより,グループの全員が考えを理解し,協力して説明させるようにした。実際,考えがうまく説明ができない場合,グループの他の生徒に助言を受けながら説明することができた。生徒の意見には,「資料 考えを練ったあとに,全体で発表を行い話し合うことで,より生徒にとって理解しやすい内容になった。また,お互いの意見の良いところがより明確に示すことができるようになった。 (4)自作の授業用プリントの実践と考察
その結果,後で見直したときに,自分の考えが人と話し合う中でどのように変わっていったのかその変容が分かりやすくなり,自分に何が足りないかを生徒自身に気づかせることができるようになった。答えをしっかりかくことや,確かめをすることなど文章題を解くために必要なことの定着も図れた。また,継続して学習プリントを使い綴じさせることにより,数量関係を捉える力が身に付いたことを実感させることができた。 4.指導の成果
5.今後の課題
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